鳩山首相、普天間合意「現行案に戻っていない」
5月25日0時5分配信 産経新聞
【鳩山ぶら下がり】24日夜)
鳩山由紀夫首相は24日夜、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先を同県名護市辺野古周辺とした日米合意について「現行案に戻るという話ではない。環境への配慮、住民の安全、米軍の運用上の問題も含めて満たされるものを見いだしていく中で、最終的に辺野古周辺という状況になった」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。
ぶら下がり取材の詳細は以下の通り。
【哨戒艦沈没事件】
−−韓国の哨戒艦沈没事件で、先ほど安全保障会議を開催された。北朝鮮に対する独自の制裁措置はどのようなものを考えているか。そして李明博韓国大統領と電話会談をしたということだが、韓国とはどのように協調していくと考えているか
「まず、この安保会議を主催をいたしました。今回の北朝鮮の行為は断じて許せないと。したがって日本としても独自の制裁を今、考えています。ヒト、モノ、カネ、さまざまあります。その詳細について今、鋭意検討している最中であります」
「李明博大統領とは、電話会談、先日に引き続いて2度目、行いました。基本的には安保会議の内容をご説明をいたしました。そして、日韓、そして日米韓、お互いに連携をとりながら、韓国の行動を連携をとって支持をしていくと。(国連)安保理においても、非常任理事国ですからわれわれとしては積極的に韓国を支持していく中で行動していくというようなことを申し上げました」
【普天間問題】
−−米軍普天間飛行場移設問題に関して、日米の合意を優先させて、大筋で合意した後に沖縄に伝えるという方法について、手順が違うのではないかとか、あるいは日米合意の地元への押しつけではないかという批判が出ているが、これについてはどう考えるか
「うん。これは、日米まだ最終的な合意には至っておりません。そういう中で、沖縄の仲井真(弘多)知事をはじめ、関係者の方々と対談をして、会談をしてまいりました。私どもの思いを、ある意味で同時にお伝えをしてきております。決して日米先行ということではありません。また、さまざま、沖縄のみなさま方、知事を中心に私どもとしての考え方は随時申し上げてまいりました」
−−普天間問題に関して、首相は1カ月前、自民党の谷垣禎一総裁との党首討論で、辺野古への移設は実現不可能だと発言をしているが、ひと月で考えが変わったということなのか。そして結局、普天間基地の返還が遅れることが懸念されるが、この8カ月間の迷走は何だったかと考えているか
「うん。8カ月間、さまざま、この普天間の移設先に関して40カ所以上、検討してまいりました。時間がかかったことは、国民のみなさんにまた、いろいろと不信感をお与えしたと思います。そのことは正直に、またおわびを申し上げなければならないと思います」
「現行案に戻るという話ではありません。あの、私が申し上げたのは、現行案としての辺野古は、これは無理だと。その意味でさらに環境に配慮する、その前に当然住民のみなさま方の安全というものを考えなきゃなりませんが、あの、米軍の運用上の問題も含めて、それが満たされるというものを見いだしていく中で、最終的に辺野古周辺という状況になったということでございます」
−−社民党の福島瑞穂党首がきょう、辺野古への移設について連立与党3党の政策合意に反しているとおっしゃっている。首相はこれから、内閣の意思疎通をどう図っていくつもりか
「はい。これは福島党首には恐縮ですが、3党の合意に反しているわけではありません。3党合意の中には当然、沖縄の負担軽減ということは申し上げております。したがって私はこの8カ月間、沖縄のみなさま方のこれまでのご苦労を考えたときに、できる限り負担軽減をしたいということで努力をしてまいりました。したがって、この辺野古への移設ということとともに、沖縄の負担軽減というものはさまざま図ってまいりたいと、これからも思っております。その意味で政策の合意に反しているということではないと。これは福島党首にもしっかりと申し上げなければならないと思っています」
−−きょう、民主党の小沢一郎幹事長が定例会見で、党代表の発言と党の公約は同じだと発言した。このことについて、ご自身の発言されたことをかんがみて、どのように思うか
「はい。公約という意味をいろいろとお取りになることはありうると思います。したがって、代表としての言葉の重さというものは私も理解をしています。それだけに自分の発言したことという重さを感じながら、できる限りそれに沿うようにと努力をしてまいりました。なかなか、その意に沿わないということもあったことも率直に認めなければならないと反省しております」
【普天間問題、個所付け廃止】
−−ご自身の発言で、結果として沖縄と国民の期待を裏切ったことになる。先ほど打ち出した個所付けの廃止だってできないんじゃないかと思う国民も多いと思うが、責任者が責任を取らずにどうやってこの政権運営を続けていくつもりなのか
「私は今、個所付けの廃止の話がありましたが、地域主権ということに関しては、この国の姿を変える大変大きな、最大のテーマだと思います。それだけに、今日まで交付金の問題も、一括交付金の話も含めて、大変原口(一博・総務)大臣はじめ、ご努力いただいていることに感謝をしています。相当のピッチで進められています。それはぜひ、むしろ国民のみなさんにお認めを願いたい」
「この普天間の問題も大変重要であります。普天間のことに関して必ずしも国民のみなさん、特に沖縄のみなさま方のお気持ちにこたえられなかった部分もあると、率直にそのように思っています」
「しかし、ぜひ、新たな国づくりに向けての力強い発信をしている姿というものも認めていただきたい。私はやはり、この問題に特に個所付けの問題、非常に大事だと思っています。一括交付金化を必ず実現させるということを私は一丁目一番地としての地域主権を考えていますから、その考え方をぜひ、国民のみなさま方にも共有をしていただきたいと、切にお願いいたします」
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ぶら下がり取材の詳細は以下の通り。
【哨戒艦沈没事件】
−−韓国の哨戒艦沈没事件で、先ほど安全保障会議を開催された。北朝鮮に対する独自の制裁措置はどのようなものを考えているか。そして李明博韓国大統領と電話会談をしたということだが、韓国とはどのように協調していくと考えているか
「まず、この安保会議を主催をいたしました。今回の北朝鮮の行為は断じて許せないと。したがって日本としても独自の制裁を今、考えています。ヒト、モノ、カネ、さまざまあります。その詳細について今、鋭意検討している最中であります」
「李明博大統領とは、電話会談、先日に引き続いて2度目、行いました。基本的には安保会議の内容をご説明をいたしました。そして、日韓、そして日米韓、お互いに連携をとりながら、韓国の行動を連携をとって支持をしていくと。(国連)安保理においても、非常任理事国ですからわれわれとしては積極的に韓国を支持していく中で行動していくというようなことを申し上げました」
【普天間問題】
−−米軍普天間飛行場移設問題に関して、日米の合意を優先させて、大筋で合意した後に沖縄に伝えるという方法について、手順が違うのではないかとか、あるいは日米合意の地元への押しつけではないかという批判が出ているが、これについてはどう考えるか
「うん。これは、日米まだ最終的な合意には至っておりません。そういう中で、沖縄の仲井真(弘多)知事をはじめ、関係者の方々と対談をして、会談をしてまいりました。私どもの思いを、ある意味で同時にお伝えをしてきております。決して日米先行ということではありません。また、さまざま、沖縄のみなさま方、知事を中心に私どもとしての考え方は随時申し上げてまいりました」
−−普天間問題に関して、首相は1カ月前、自民党の谷垣禎一総裁との党首討論で、辺野古への移設は実現不可能だと発言をしているが、ひと月で考えが変わったということなのか。そして結局、普天間基地の返還が遅れることが懸念されるが、この8カ月間の迷走は何だったかと考えているか
「うん。8カ月間、さまざま、この普天間の移設先に関して40カ所以上、検討してまいりました。時間がかかったことは、国民のみなさんにまた、いろいろと不信感をお与えしたと思います。そのことは正直に、またおわびを申し上げなければならないと思います」
「現行案に戻るという話ではありません。あの、私が申し上げたのは、現行案としての辺野古は、これは無理だと。その意味でさらに環境に配慮する、その前に当然住民のみなさま方の安全というものを考えなきゃなりませんが、あの、米軍の運用上の問題も含めて、それが満たされるというものを見いだしていく中で、最終的に辺野古周辺という状況になったということでございます」
−−社民党の福島瑞穂党首がきょう、辺野古への移設について連立与党3党の政策合意に反しているとおっしゃっている。首相はこれから、内閣の意思疎通をどう図っていくつもりか
「はい。これは福島党首には恐縮ですが、3党の合意に反しているわけではありません。3党合意の中には当然、沖縄の負担軽減ということは申し上げております。したがって私はこの8カ月間、沖縄のみなさま方のこれまでのご苦労を考えたときに、できる限り負担軽減をしたいということで努力をしてまいりました。したがって、この辺野古への移設ということとともに、沖縄の負担軽減というものはさまざま図ってまいりたいと、これからも思っております。その意味で政策の合意に反しているということではないと。これは福島党首にもしっかりと申し上げなければならないと思っています」
−−きょう、民主党の小沢一郎幹事長が定例会見で、党代表の発言と党の公約は同じだと発言した。このことについて、ご自身の発言されたことをかんがみて、どのように思うか
「はい。公約という意味をいろいろとお取りになることはありうると思います。したがって、代表としての言葉の重さというものは私も理解をしています。それだけに自分の発言したことという重さを感じながら、できる限りそれに沿うようにと努力をしてまいりました。なかなか、その意に沿わないということもあったことも率直に認めなければならないと反省しております」
【普天間問題、個所付け廃止】
−−ご自身の発言で、結果として沖縄と国民の期待を裏切ったことになる。先ほど打ち出した個所付けの廃止だってできないんじゃないかと思う国民も多いと思うが、責任者が責任を取らずにどうやってこの政権運営を続けていくつもりなのか
「私は今、個所付けの廃止の話がありましたが、地域主権ということに関しては、この国の姿を変える大変大きな、最大のテーマだと思います。それだけに、今日まで交付金の問題も、一括交付金の話も含めて、大変原口(一博・総務)大臣はじめ、ご努力いただいていることに感謝をしています。相当のピッチで進められています。それはぜひ、むしろ国民のみなさんにお認めを願いたい」
「この普天間の問題も大変重要であります。普天間のことに関して必ずしも国民のみなさん、特に沖縄のみなさま方のお気持ちにこたえられなかった部分もあると、率直にそのように思っています」
「しかし、ぜひ、新たな国づくりに向けての力強い発信をしている姿というものも認めていただきたい。私はやはり、この問題に特に個所付けの問題、非常に大事だと思っています。一括交付金化を必ず実現させるということを私は一丁目一番地としての地域主権を考えていますから、その考え方をぜひ、国民のみなさま方にも共有をしていただきたいと、切にお願いいたします」
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最終更新:5月25日0時5分
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