5月の朝雲ニュース

5/20日付

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宮崎県・口蹄疫 感染拡大防止に全力 
43普連など 牛舎消毒や埋却作業

 政府は5月17日、宮崎県で家畜伝染病の口蹄疫の感染が拡大していることから、鳩山首相を本部長とする口蹄疫対策本部を設置した。同日夕開かれた初会合で首相は、感染防止に万全を期すよう指示。赤松農水大臣をはじめ、陸自部隊を派遣して防疫活動に当たっている防衛省から北沢大臣ら関係閣僚が出席して感染拡大防止策を協議した。

政府が対策本部を設置

 口蹄疫は18日現在、宮崎県内の畜産農家126カ所で感染が確認されており、殺処分の対象となった牛・豚などは計11万4000頭に上っている。
  このため自衛隊は5月1日以降、宮崎県知事の災害派遣要請で同県川南町などに陸自43普連(連隊長・九鬼東一1陸佐、都城)の隊員延べ約2200人、施設器材など車両延べ710両を派遣、汚染牛舎内の消毒や処分された牛・豚の埋却場所の掘削、埋却作業などを実施。8師団司令部(北熊本)、空自5空団(新田原)が連絡任務などで活動している。
  対策本部会議では、中央と現地が一体的となるよう副大臣を現地に常駐させる体制づくりを確認。追加的な措置として、道路や集落内での消毒ポイントの設置、24時間高速道路周辺の消毒強化、経営支援などを決めた。
  会議後の記者会見で平野官房長官は「政府と地元とが一体となって取り組む。防疫の強化や経済支援、関係省庁の連絡調整など三つをベースに強化したい」と述べた。