密漁や闇取引された絶滅危惧(きぐ)種の魚の特別展示会が26日、寝屋川市木屋元町の府環境農林水産総合研究所・水生生物センターで始まった。5月28日まで。
同センターによると、展示するのは滋賀県警が昨年、文化財保護法違反(無許可変更)と不正競争防止法違反(虚偽表示)の疑いで会社員の男を逮捕し押収した、いずれも環境省指定の絶滅危惧種「ミヤコタナゴ」(国の天然記念物)、「アユモドキ」(同)、「イチモンジタナゴ」。事件で押収された魚を展示するのは全国的に珍しいという。
平松和也・主任研究員は「違法行為の末、生態系維持などの観点から子孫を含めて自然に戻ることができないかわいそうな魚たち。生物多様性を守るためには違法行為の根絶が必要と感じ取ってほしい」と話している。
10年が国連の国際生物多様性年であることから企画。「守ろう!琵琶湖・淀川水系の魚たち」と題し、同水系の他5施設が連携し、ほぼ同時期に各施設で企画展を開いている。
午前9時~午後5時半。原則土、日、祝日は閉館。無料。問い合わせは同センター(072・833・2770)。【土本匡孝】
毎日新聞 2010年4月27日 地方版