宝くじ売り場の権利の売買話で現金をだまし取ったとして、警視庁は24日、元衆院議員秘書で宝くじ販売会社役員小宮山徹容疑者(48)=東京都渋谷区=と、同社役員橋本憲二容疑者(41)=同大田区=を詐欺容疑で逮捕した。
小宮山容疑者は、郵政相(当時)を務めた父の故小宮山重四郎・元自民党衆院議員の秘書だった。妹は民主党衆院議員の小宮山泰子氏。
捜査2課によると、小宮山容疑者らは2009年6月、東京都板橋区の自営業の男性(45)に「宝くじ売り場の権利を1千万円で譲る」とうそを言って、現金約400万円を預金口座に振り込ませ、だまし取った疑いがある。
警視庁は、小宮山容疑者らが同様の手口で計3億3千万円を集めたとみている。
みずほ銀行によると、宝くじの発売や販売方法は当せん金付証票法で定められており、販売する権利が売買・譲渡されることはないという。
小宮山容疑者は海外の高校や大学で学び、米国シカゴ大大学院を修了。重四郎氏の私設秘書を経て1992年から政策担当秘書を務めた。重四郎氏が94年に急死したのに伴い、96年の衆院選で埼玉7区から自民党公認で出馬したものの、落選。泰子氏が00年に同じ選挙区から出馬し、落選を経て、03年の衆院選で初当選し、現在3期目を務めている。