米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は24日、鳩山由紀夫首相が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移籍先をキャンプ・シュワブ沿岸部(名護市辺野古)としたことについて「オバマ米政権の勝利で、鳩山首相にとっては屈辱的な後退」とする記事を掲載した。
「沖縄の米軍基地で日本が軟化」と題する記事は、首相が23日に沖縄県を訪れ、移設先を辺野古とする方針を伝えたことや、反対の市民らから「帰れ」の怒号を浴びたことなどを紹介した。
また昨年8月の総選挙で民主党が大勝して以来、米政府はアフガニスタン戦争など優先課題に対する支援から、日本が手を引くのではないかとの懸念を深めてきたと指摘した。
一方で有識者の分析として、移設問題で米政府が現行計画に固執したことが、日本で「弱い同盟国に対する押し付け」と受け止められるようなら、オバマ政権の勝利は「空虚なものになりかねない」と警告した。(共同)
毎日新聞 2010年5月24日 18時49分