最終更新: 2010/05/24 18:52

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口蹄(こうてい)疫 49頭の種牛の殺処分の方針が固まる

宮崎県内の口蹄(こうてい)疫対策で、49頭の種牛の殺処分の方針が固まった。
宮崎県ではワクチン接種が始まり、懸命の封じ込め作戦が行われている。
こうした中、避難していた宮崎牛エース級の種牛6頭のうち、ナンバーワンの「忠富士」の感染疑いが発覚し、殺処分された。
宮崎県の畜産農家は「何とか、元の畜産王国宮崎に、1日も早くかえることを祈るだけ」と語った。
さらに種牛をめぐり、宮崎県は、管理していた55頭の種牛のうち、6頭を特例で避難させ、残る49頭は殺処分すると発表していた。
一般の農家の牛の殺処分を優先したため、種牛49頭の殺処分はまだ行われておらず、東国原知事がこの49頭の救済を求めていた。
山田農水副大臣は23日、「ちょっと驚いて。示しがつかないんじゃないか、農家に対して」と述べた。
東国原知事は「九州、日本の畜産の壊滅的な打撃、被害は甚大なんです」と述べた。
これについて東京農工大学の白井淳資教授は「畜産の復帰のためにはブランド牛、どうにかして残してあげた方がよろしいかと思います。助けることによって、その牛が感染して、広げることが一番のデメリット」と語った。
山田農水副大臣は24日、首相官邸に入った。
鳩山首相と面会した山田農水副大臣は「当然、処分していただきたいと思っております。首相も『やむを得ないだろうね』という感じ」と述べた。
波紋は宮崎県の隣、鹿児島県にも広がっている。
種牛たちは、厳重な防疫態勢がとられる中、トラックに乗り込んだ。
鹿児島県では、鹿児島黒牛などのブランドを守るため、種牛と種豚を離島などへ分散避難させることになった。
鹿児島県肉用牛改良研究所の桑水郁朗所長は「何とかして、無事に帰ってきて、また精液の生産等をやっていきたいと思っています」と語った。
そんな中、九州の市場閉鎖などの影響で、市場が開かれている東北に牛を買い求める人がやってきている。
仲買人は「新しい買い手が入って、牛がすごく高くなってきました」と語った。
子牛の価格は、2009年の同月と比べ16%上昇している。
JA全農いわて・菅野成厚さんは「普通ではありえない(価格)。通常では来ていなかった方とかも、おいでになっています」と語った。

(05/24 18:41)


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