約2年間、病気で苦しんでいた15歳の愛猫次郎が先日、息を引き取った。三重県・名張支局に勤務していた時、飼っていた母猫ぽん子が私の寝床に入ってきて、朝気付くと3匹の赤ちゃんが生まれていた。私も次男坊だからよけいに次郎が可愛かった。
犬や猫は急速に年老いていく。足腰が弱り、寝たきりで床ずれができることもある。夜中に何度も鳴かれると、家族は切ないし、へとへとになる。
私は自宅に帰る度に、まず次郎に声をかけ、世話を続けてきた。妻から電話で亡くなったと連絡を受けた時、「よく頑張ったね」と思う半分、ほっとした気持ちもあったのはどうしてだろうか。(山本)
毎日新聞 2010年5月23日 地方版