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閑想閑話:島根大医学部付属病院(出雲市)が… /島根

 島根大医学部付属病院(出雲市)が06年に始めた、皮膚科医師不在の病院に対する遠隔医療支援。インターネットを利用して、診察している現地の医師に専門医が助言する仕組みだ。モニターを見ながらボタンを押すと、カメラを自在に動かせる。ピントも瞬時に合い、ズームすると毛穴まではっきり。取材で実際に機器に触れ、その性能に驚かされた▲県内の皮膚科の専門医は10人足らずで、いずれも県東部に集中。世界に先駆けて始まった同病院による支援は現在、県西部と隠岐の2病院に対し、隔週で1回ずつ実施されている。専門医や患者が遠方まで出向く必要はなく、現地の内科医らからも評判のようだ▲県内はいま、深刻な医師不足に陥っている。小林祥泰院長は「銀座の三越を出雲や大田に作ってもしょうがない」と表現するが、確かにすべての地域に、あらゆる診療科を置く必要はない。医師の絶対数が不足する中で、どう医療体制を維持していくか。地域の実情に沿った工夫が求められている。【細谷拓海】

毎日新聞 2010年5月24日 地方版

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