【11月8日 AFP】遺伝子操作でにおいに関する神経回路が断たれたマウスは天敵のネコを恐れなくなることを、東京大学(University of Tokyo)の坂野仁(Hitoshi Sakano)教授率いる研究チームが、7日の英科学誌「ネイチャー(Nature)」で発表した。
正常なネズミの嗅覚の神経回路に、天敵や腐った食べ物のにおいの情報に反応し脳に警告を伝える「嗅球」を備えている。研究チームは、この嗅球の機能を部分的に失わせたマウスを遺伝子操作で開発し、嗅覚の神経回路の働きを調べた。その結果、この神経回路が断たれたマウスは、ほかの嗅細胞でにおいを識別することはできるが、天敵の前でもおびえないことが分かったという。
しかし、特定のにおいをかがせると同時に若干の痛みを与えることにより、そのにおいが危険を意味することを教え込ませることは可能だった。
研究者らは、この研究結果が嗅球の構造解明の手掛かりになるとみている。(c)AFP
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