閉鎖の食肉処理場 特例で再開
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閉鎖の食肉処理場 特例で再開

5月24日 6時27分

宮崎県で広がっている口てい疫の対策として、国は、感染が発生した農場を囲む地域については、牛や豚をすべて出荷してもらい、家畜がいないようにする計画ですが、この地域には食肉処理場が1か所しかなく、出荷が進んでいないことがわかりました。このため、農林水産省は、感染のあった農場の近くにあるため閉鎖していた食肉処理場を、特例として再開することを決めました。

宮崎県で広がっている口てい疫の問題で、国は、感染が発生した農場から10キロから20キロまでの地域にいるおよそ3万頭の牛や豚をすべて肉に加工して出荷してもらい、家畜がいないようにして感染拡大を防ぐことにしています。しかし、この地域には肉の加工施設は豚の食肉処理場1か所しかないうえ、地域の外に家畜を出すことが認められていないため、加工や出荷が進んでいないことがわかりました。このため、農林水産省では、感染のあった農場から10キロ以内の地域にあるため閉鎖した都農町にある食肉処理場を特例として再開させる措置をとることになりました。これに伴って、加工される牛や豚が10キロ以内に入るため、農林水産省では使う道路を特定したり、運搬に使うトラックの消毒を十分に行ったりするなどの感染対策を行うことにしています。農林水産省では「特例は作りたくないが、食肉処理場がなければ対策が進まないのでやむをえない」としています。農林水産省と宮崎県では、食肉処理場の再開で、10キロから20キロの家畜の出荷を軌道に乗せ、10キロ以内で始まったワクチン接種とあわせて感染拡大を抑えたい考えです。