ぼやきくっくり

日本人は今、世界一、自分の国の歴史を知らない人たちになっている。自分の国の歴史を知らない人が、何で「国民」なのか。日本人の歴史を知らない人が、何で「日本人」なのか。(櫻井よしこさんの言葉)
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「やはり辺野古でお願いします。ごめんなさい」

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普天間移設:首相「辺野古」を初表明 「混乱招きおわび」(毎日新聞5/23 21:55)
 鳩山由紀夫首相は23日、沖縄県を訪問し、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、仲井真弘多知事、稲嶺進・名護市長らと相次いで会談した。首相は「代替地は辺野古付近にお願いせざるを得ないとの結論に至った」と、米軍キャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市辺野古)に移設する方針を初めて表明した。
(以下略)

 どうせこうなるんだろう……とずっと前から分かってはいましたが、いざ鳩山首相本人の口からそれが出てみると、思わず溜息が出ますね。
 怒りとかを通り越して、もう溜息しか出ませんわ。

 この8カ月って、いったい何だったんでしょう?

 以下、仲井真知事との会談での鳩山首相の言葉を抜粋引用(朝日新聞より)。
 
「県外、守れなかった」首相が沖縄知事との会談でおわび(2/6ページ)

国内および日米の間で協議を重ねた結果、普天間の飛行場の代替地そのものはやはり沖縄県内に、より具体的に申し上げれば、この辺野古の付近にお願いをせざるをえないという結論に至ったところでございます。代替施設の詳細を決める際には、言うまでもありませんが住民の皆様方のお暮らしや、あるいは環境への影響というものに最大限配慮をいたすことは当然でありますので、地元の皆様方ともしっかり協議をしながら、進めて参らなければならないと考えております。このことは言うまでもないことだと思っております。この方針というものは、人口密集地にございます普天間の飛行場の返還を実施するために、どうしても代替施設を探していかなければならないという現実をふまえて、断腸の思いで下した結論でございます

「県外、守れなかった」首相が沖縄知事との会談でおわび(3/6ページ)

「私はこれまで、ぜひ普天間の代替施設は県外にと考えて、実際にそれも追求して参ったわけでございます。それがなぜ県内なのだ、という皆様方のご懸念、お怒りはもっともなことだとも思っております。これは、ま、昨今の朝鮮半島の情勢からもおわかりだと思いますが、今日の東アジアの安全保障環境にまだ不確実性がかなり残っているという中で、海兵隊を含む、これは在日米軍全体の抑止力を、現時点で低下をさせてはならないということは、これは一国の首相として安全保障上の観点から、やはり、低下をさせてはならないということは申し上げなければならないことでございまして、そのうえで、普天間の飛行場に所属をしております海兵隊のへリの部隊を、沖縄に存在する他の海兵隊部隊から切り離して、国外はもちろん県外に移設すると、海兵隊の持つ機能というものを大幅に損なってしまうという懸念がございまして、従いまして、現在の、現在のでありますが、安全保障の環境のもとで、代替地は県内にどうしてもお願いせざるを得ないという結論を私どもとすれば、結論になったのでございます」

私自身の言葉、出来る限り県外だということ、この言葉を守れなかったということ、そしてその結論に至るまで、その過程の中で、県民の皆さん方にご混乱を招いてしまいましたことに関して、心からおわびを申し上げたいと思っております

「県外、守れなかった」首相が沖縄知事との会談でおわび(6/6ページ)

「以上、ご説明申し上げましたけれども、日本政府の対応、方針にたいして、まだまだ足りないところもあろうかと思っております。また政府のこれまでの対応によって、県民の皆様方に大変なご迷惑をおかけしてしまっていますことも、私自身、痛いほどよく分かっておるつもりでございます。批判、ご批判をちょうだいしておりますことから、逃げるつもりもございません。同時に、ただ、今回の政府の方針の中には、これまで実現はおろか、米国と本当に交渉をしてきたんだろうかと、まったく交渉さえしてこなかったのではないかという点も含めまして、沖縄の負担軽減と危険性の除去を前進させる要素が含まれていることもお認めいただければたいへんにありがたいとは思っております。ただ、いずれに致しましても、これからも知事とは、特に沖縄の県民の皆様を代表しておられる知事とは緊密に協議を続けさせて頂きたいと思っておりますし、また、県民の皆様方とも真摯に向かい合いながら、ご理解をいただけるように努力をすることを約束を申し上げるところでございます」



 いや、自民党政権は米国と粘り強く交渉してきましたよ。15年前、橋本龍太郎首相の時代からずっと。

 自民党時代も当初は県外移設が検討されたんですよね。
 その後は嘉手納やホワイトビーチも検討されたし、鳩山政権が最近言い出した「くい打ち桟橋方式」も検討されたんですよね。

 が、それらは全部没となった。
 アメリカの意見、沖縄の意見を聞き、さらに安全保障の観点、環境保護の観点等々から総合的に判断して、もうこれは辺野古沖の埋め立てしかないとなったんですよね。

 15年間かかってようやくまとまったものを、たった8カ月でぶち壊した。

 ぶち壊しておいて、自民党時代と同じような交渉経路を辿って、結局、現行案に戻ってきた人が、えらそうに何を言うかね。


 そりゃ誰だって、米軍基地はないに越したことはないと思ってますよ。
 左も右も関係なく、大多数の日本国民がそう思ってるでしょう(左の人は反米と空想平和主義、右の人は自国の軍隊で守るべきという考え方、というようにアプローチは全く違いますが)。

 が、それは長いスパンでの話です。

 普天間基地周辺の住民は、日々の生活の中でリアルに危険な状態に置かれています。
 その危険を除去することが最優先であるということは、鳩山さんもずっと前から、政権交代前から分かっていたはずです。

 なのにこんなことになってしまったってことは、鳩山さん自身も前の沖縄訪問の時に言ってたように、「海兵隊が抑止力と思ってなかった」ので、県外・国外移設が可能ではないかと勘違いしてしまったことが、大きな原因なんでしょう。

 もしそうであれば、何と愚かな人が首相になってしまったことか。


 私でもこんな脱力感を覚えるんです。
 沖縄の方々の心情は計り知れません。
 昨年の総選挙、特に沖縄では「最低でも県外」で民主党は大勝したわけですからね。

 「やはり辺野古に戻します。ごめんなさい」って、口で言うのは簡単です。
 でもこの8カ月間、振り回され続けた挙げ句に裏切られた沖縄県民、その気持ちをリセットするのは容易ではないですよ。少なくとも8カ月では無理ですよ。

 国民全体もそうです。
 さらに政治不信が深まったのではないでしょうか。


 政府は28日にも日米共同声明を発表する予定だそうですが、そこには普天間基地の代替施設の工法や建設場所は盛り込まず、9月まで先送りする方針とのことです。

 「5月決着」とは、ほど遠い内容です。

 でも鳩山さんのことですから、この日米共同声明をもってして、「国民の皆さんとのお約束どおり、5月までに決着することができました」などと、ぬけぬけと言うのでしょう。


 我が国は本当に、大変な時期に大変な人を首相にしてしまったものです。

 「天然」「指導力不足」だけならともかく、「誠意」「責任感」といった政治家として絶対に必要不可欠なものが、この人には欠けています。

 さらには「お金」(お母さんからの子供手当)の問題もあります。

 お金と言えば、5月21日放送の「太田総理」で、大橋巨泉氏が、民主党議員だった時に「なぜ鳩山さんが代表なのか?」と聞いたら(誰に聞いたのかは言ってなかった?)「自民党と違って民主党にはお金がないので、鳩山さんから借りていた」と言われた……という趣旨の証言をしてましたね。

 これが事実だとしたら、鳩山さんは「お金」で総理の座を得たってことになりませんか?


 普天間をめぐるこの8カ月間のゴタゴタで、誰か得をした人がいたでしょうか?
 誰もが落胆したり、怒りを感じたりする結果となったことが、私は本当に残念でなりません。

 ……って、よく考えてみたら、得した人はいましたね。
 人っていうか国ですが。
 中国です。

 中国は日米同盟を弱体化するために、あるいは日本を自分たちの方に取り込むために、過去に様々な仕掛けを施してきたと思うのですが、民主党政権になってからは、日本が勝手にその方向に動いてくれてるので、ラッキー!てなもんじゃないでしょうか。

 民主党政権となった平成21年(2009年)という年は、まさに「日本解体元年」だったのではないかと、改めて思います。

 普天間移設問題で日米同盟は弱体化、中国への露骨な傾倒(小沢訪中団や天皇陛下の政治利用)、人気取りのバラマキ政策で財政はますますピンチ、さらには口蹄疫での不手際。

 外国人地方参政権や選択制夫婦別姓や国会法改正といった危険な法案の成立は、幸い今国会では見送られそうですが、このまま行けばいずれ数の論理で通してしまう可能性は高いでしょう。

 衆議院の解散がなければ、あと3年以上も民主党政権が続くんですよね。

 たった8カ月でここまでやってくれた政権です。

 もう「日本解体元年」どころか「日本滅亡元年」で、近い将来マジで日本は滅亡、地図上に「日本国」の文字すら残らず、「中華人民共和国日本自治区」となる……なんて可能性もゼロではないと、私は危惧しています。


※拙ブログ関連エントリー(普天間・鳩山首相関連)
09/6/6付:鳩山由紀夫 変節まとめ(付:替え歌「傀儡ハッティ」)
12/5付:普天間移設問題 安全保障より連立優先!?
10/1/25付:小沢氏事情聴取と会見(付:名護市長選)
4/17付:鳩山由紀夫が2009年7月14日に話したこと
4/23付:どこまで続く?鳩山首相&政権の嘘とブレと先送り
5/5付:鳩山首相が沖縄訪問「最低でも県外」断念
5/10付:沖縄になぜ米軍は必要?&今週も民主党擁護の勝谷さん

※拙ブログ関連エントリー(「アンカー」)
 関西テレビ「アンカー」で青山繁晴さんが毎週のように普天間移設問題に触れておられます。未読の方は【一覧】「アンカー」テキスト起こしからぜひ。


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Comments

くっくり様、いつも読ませていただいております。
民主党の本当の危険な部分に気づいている人はまだ少数派なんでしょうね。
マスコミに闇法案の事をきちんと報道してもらうしか方法が無いような気がします。
飲み会で勇気だして外国人参政権の話してみたのですが誰も知りませんでした・・・。
マスコミ業界で気づいてしまった方々に期待してます。
それでは失礼いたします。
JR樺太社員 | 2010/05/24 03:48 AM

こんにちは、えいと@です。

クックリさんのおっしゃる通りだと思います。
たった8ヶ月でこんなにも将来の日本に不安を抱くことになるなんて…!
去年の衆議院選挙で民主党に票を入れなかった人でも、
民主党の政治を予測していた人でも、
きっとここまでひどいことになるとは思ってなかったでしょう。。。
あと3年も民主党政権が継続したら…。
考えるだけで恐ろしいです。
何とか解散総選挙してもらいたい!


自民党の西田昌司議員が
『国民に信を問うため、直ちに衆議院を解散し、総選挙を行うよう求める!!』
署名活動の音頭をとってくださっています。

こちらの用紙をダウンロード ↓ して、下記の西田昌司事務所宛にファックス または 郵送で送ってください。
 http://showyou.jp/news/kaisan.pdf (PDFで開きます)
   〒601-8031
    京都市南区烏丸十条上ル西側
    TEL. 075-661-6100
    FAX. 075-661-6900
    E-mail. office@showyou.jp

締め切りは今月5月末日だそうです。
出来るだけ多くの方の署名を集め、国民の「民主党NO!」の声を届けたいと思っています。

皆さま、よろしくお願いします。。。


     えいと@
えいと@ | 2010/05/24 03:54 AM

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