飯塚市で朝鮮人無縁仏の遺骨収集などに取り組むNPO法人無窮花(ムグンファ)の会(吉柳順一理事長)の総会が23日、同市新飯塚の飯塚労働会館であり、韓国在住の元炭鉱マンを招いた証言集会を、6月26日に同市で開催することを正式に承認した。
集会は「九州筑豊地域強制動員者証言集会-『韓国併合』100年を記憶に刻むために」。同会が同市庄司で管理する無縁仏の納骨堂「無窮花堂」の建立10周年記念事業として、同市新飯塚の立岩公民館で開く。
桂川町の麻生吉隈炭鉱などで戦時下に働いた元炭鉱マン3人が来日し、労働実態や坑内の様子などを証言する。韓国で元炭鉱マンへの聞き取り調査をしている市民団体「韓日100年平和市民ネットワーク(100年ネット)」との共催。
総会では、100年ネットの李大洙(イデス)運営委員長が講演。日本は、アジア諸国に対する戦後補償が進んでおらず、領土問題など他国との難題も多数抱えていると指摘し、「アジアに平和をもたらすには、市民レベルで交流していくしかない」と強調。「6月の集会では交流を通じてお互いを知り、友情を築きましょう」と呼び掛けた。
=2010/05/24付 西日本新聞朝刊=