県は21日、口蹄疫(こうていえき)対策連絡会議で、消毒薬の炭酸ソーダを県内の全畜産農家に無料配布することを報告した。農家の防疫対策を支援し、感染防止の強化を促す。
県畜産課によると、炭酸ソーダは、飼育頭数などに関係なく各戸に25キロを配る。全国的に消毒薬の需要が急増しているため、入手時期は不透明で、今月中に配布したいという。消毒薬の配布は、新岩手、花巻両農協や葛巻町が既に決めている。
同会議には、市町村や農協の担当者ら約180人が出席。発生時の経営への影響を緩和するため、農家が積立金を支払う家畜防疫互助事業への加入を促すことを決めた。
県畜産協会によると、同互助事業に加入する県内農家は5月19日現在、牛5193戸(加入率57%)、豚67戸(同44%)で、全国平均(3月末、肉用牛65%)を下回っている。【山口圭一】
毎日新聞 2010年5月22日 地方版