冒頭、小沢一郎民主党幹事長は、いつにない笑顔で「100万、1000万の味方を得たような気持ち」などと数字の後に「(票)」という文字が隠れているような生々しい挨拶をした。
肝心の谷氏といえば挨拶の中で「小沢先生」を連発。「民主党の先生方に教えていただきながら、また小沢先生の強いリーダーシップの元、私も一生懸命頑張っていきたいと決意いたしました」と出馬の決意を語った。私の理解力が足りないのかも知れないが、小沢幹事長に誘われ、民主党の先生方も手取り足取り教えてくれるようだから出馬する、と言っているように聞こえた。
ここで世にも珍妙な「田村でも谷でも、ママでも金ということだと思うが、国会議員としても金ということになるでしょうか」という質問が報道陣から飛び出してしまう。
笑顔の谷氏は「地球を覆うほどの愛で、うん、頑張りたいなという気持ちです」と、皆さんもご存知のこれまた意味不明な回答。まるで「宇宙人」の会話を聞いているようであった。
国政に出馬する方々の決意と熱意を茶化す気はない。それどころか、国を思い、論じる場に身を投じるという行動力は素晴らしいと思う。
しかし、めでたく国会議員になられた暁に支払われる歳費を支払うのは国民だ。
この両氏に限らず、出馬する方々には、せめて会見で記者や国民が納得するような説明ができるよう、勉強してから臨んでもらいたいと切に願う。
「政治の勉強は当選してから」「教えてもらいながら、頑張ってみたいです」と言わんばかりの甘えた会見は、もう勘弁していただきたい。
各政党幹部も著名人に白羽の矢を立てるのはいいが、もう少しきちんと政治というものをレクチャーしてから会見させたらどうか。
あなた方が考えているほど、国民は「トホホ」ではないと思うのだが。(佐藤修)