［ボクシング］“１４戦連続ＫＯ男”金井ＴＫＯ勝ち

　◆報知新聞社後援　プロボクシング・リアルスピリッツ　▽８回戦　○金井アキノリ（２回２分６秒　ＴＫＯ）伊波・ファン・カスティーヨ ●（２２日・神戸市立中央体育館）デビューから１４連続ＫＯの日本記録を持つ元日本フェザー級１位の金井アキノリ（２６）＝姫路木下＝が、豪快な２回ＴＫＯ勝ちで復帰２戦目を飾った。ＫＯ負けした日本ライト級６位の伊波・ファン・カスティーヨ（２５）＝真正＝は９０日間の試合禁止により、６月２４日に予定されていた最強後楽園（日本王座挑戦権トーナメント）への出場が不可能に。代わりに同級１２位の鈴木悠平（２０）＝真正＝が出場する。

　留飲を下げる一発だった。２回。金井は「狙っていた」という右アッパーで、６勝無敗のホープを吹っ飛ばすと、一気の猛打でストップを呼び込んだ。リング上で雄たけびを上げ「なめんなよ、という気持ちでした」。ＫＯスナイパーがキャリアの違いを見せつけた。

　踏み台にされるのはごめんだった。伊波が１か月後に大事な一戦を予定していることを聞き、「信じられない」と闘志に火がついた。２００７年６月に一度は引退してリフォーム会社の営業マンに転職したが、今年２月に復帰。８０キロまで増えた体重を絞った。何より剛腕は衰えていなかった。

　強打者対決を制し、これで２０勝中１９ＫＯ（４敗）。日本ランクへの返り咲きは決定的で「妥協せず、長くボクシングをしたい」と謙虚に目標を口にした２６歳。かつてはあと一歩だった日本王座へ、再びＫＯ伝説をつくり上げる。