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◆大相撲夏場所14日目 ○魁皇(送り出し)安美錦●(22日・両国国技館) 大関・魁皇が1000勝へ王手をかけた。関脇・安美錦を送り出して勝ち越しを決めた。初土俵からの通算勝ち星も999勝とし千代の富士(1045勝)に続く史上2人目の通算1000へあと1。千秋楽で大関・琴欧洲を破り一気に偉業を達成する。13日目に14回目の優勝を決めた横綱・白鵬は琴欧洲を寄り倒し14連勝。2場所連続全勝Vをかけ楽日に大関・日馬富士と対戦する。
ついに来た。魁皇が1000勝へ王手だ。安美錦を右から引いて左からはたくと、背中を向けた敵を送り出した。2秒8でつかんだ999勝。「前に攻めようという気持ちだが、体とかみ合わない」。マジック1に迫った白星にも反省を忘れなかった。
心に残った恩人へのしこりが今を支えている。故・谷尾欽也氏。88年春の入門から支えてくれた地元・福岡の友綱部屋後援会長だ。忘れられない言葉がある。あれは幕内に定着した98年だった。年寄名跡の取得を相談した。返ってきたのは「大関にもなっていないのに引退後のことを考えるな」。思わぬ叱責(しっせき)に目が覚めたという。
関取に昇進し、甘い言葉をかける後援者は増えた。しかし、「いつもオレのことを真剣に考えて言ってくれたのはあの人だけだった」。恩人は99年6月の充子夫人との挙式直後に亡くなった。初優勝は1年後の00年夏。大関昇進は同年秋。「あの人に優勝も大関も見せられなかったことが唯一の心残り」と明かす。
以来、絶対に後悔しない土俵を務めようと固く誓った。両腕、両足、腰に大けがを重ね休場しても復活した。「自分だけの人生。納得するまでやる」。けいこ場では毎日、若い力士と汗を流す。「当たり前のことをやっているだけ」と笑うが、積み重ねがどれほど難しいか。武蔵川理事長は言った。「ファンは相撲内容ではなく、魁皇の一生懸命さに声援を送っている」。館内を覆う誰よりも熱い声援は、37歳の生きざまへの拍手だ。
「今も会長が今のオレを見てどんなことを言うのか、考える時がある」と明かす。心に残った唯一の悔いを埋めるように重ねた999勝。「思い切って行く」千秋楽の琴欧洲戦。1000勝へ後悔は残さない。
(2010年5月23日06時02分 スポーツ報知)
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