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さくら今季初V!口蹄疫被害農家に「笑顔戻るまで寄付続けたい」

優勝した横峯さくらは横断幕の前でバンザイ

 ◆女子プロゴルフツアー フンドーキン・レディース最終日(16日・福岡県福岡センチュリーGC=6520ヤード、パー72) 横峯さくら(24)=エプソン=が大会前の公約通りに今季初優勝を達成した。1打差の2位から出て6バーディー、2ボギーの68で回り通算9アンダー。前週に引き続き賞金の一部を家畜感染症の口蹄(こうてい)疫被害が拡大している宮崎県に寄付することを明言し、試合後のサイン会では募金活動も行った。今季の獲得賞金も3860万8833円でトップに立った。

 試合後の表彰式で、さくらは意を決してギャラリーに話しかけた。「皆さんは口蹄疫をご存じですか? 私は宮崎の方々に笑顔が戻るまで寄付を続けていきたいと思っています」。小さなころから近所に農場があったため、畜産農家の苦しみは人ごとではなかった。金額は未定だが、今週も賞金の一部を宮崎県に寄付する。

 その強い気持ちが、ゴルフの神様を振り向かせた。2週前から使い始めた新ドライバーが絶好調。低弾道で風にも強く、5番では逆風の中270ヤードを飛ばし連続バーディーで首位に立った。10番終了時点で2位に4打差をつけるも、コースにはスコアボードがほとんどなく「17番まで誰がトップか分からなかった」。終盤は1組後ろの辛に1打差まで詰め寄られたが、状況を知らなかったため逆に自分のプレーに集中。大会前、自身のブログでのV宣言をしっかり実行してみせた。

 うれしいサプライズもあった。主催者から募金活動の許可が出たため、サイン会に並んだギャラリーに急きょ口蹄疫被害救済のための募金を募った。中には1万円札を入れる太っ腹な人もおり、約100人から8万円が集まった。ほかにも宮崎市の「さくらゴルフアカデミー」運営資金に毎月200万円を寄付しており、カレンダーの売り上げの一部はハイチ地震の義援金にあてている。

 初Vの05年から6年連続優勝は不動裕理(10年)、平瀬真由美(7年)に次ぐ3番目。通算16勝は宮里藍を抜き歴代16位になった。今年は「楽しく」を目標にしていたが「1回もできてないんです」と振り返り、新たに「最低でも3勝」を目標に掲げた。

 最終日が母の日だった前週のワールドレディスサロンパスカップでは2位に終わったが、その夜には宮崎市内の居酒屋で母・絹子さん(53)に食事をごちそうした。優勝は1週遅れでも、優しい孝行娘の存在自体が最高のプレゼントになったはずだ。

 ◆口蹄疫 ウイルスが原因で牛、豚などがかかる病気。感染した肉を食べても人体に影響はないが、商品価値がなくなるため殺処分となる。現在は約8万2000頭が殺処分の対象となっている。

特集   横峯さくら

(2010年5月17日06時01分  スポーツ報知)

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