報道検証 きみの言葉は正しいか

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鏡に映る君は正しいか

最後は古代の賢者の言葉を引用します。

もし王が愚かならば、その民が愚である。
もし王が聡いならば、その民が聡である。

もって、このブログの終わりとします。
# by kldcockrobin | 2010-05-23 07:40 | Trackback | Comments(1)

鳩山ママ献金VS脱法遺産相続 国民が批判するのは?

月に1200万円。
鳩山総理が、母親から援助を受けていた金額です。
庶民感覚からずれてますね。
法律に反してますね。

ただ、これくらいの金額ならば、うまく「脱税」する方法はいくらでもあります。
自民党系総理の子息がやってる手法ですが、
政治団体を立ち上げて、そこにお金を移しちゃうとかね。
会社組織でもいいです。
株式会社でも、有限会社でも、まあ、なんでもいいや。
いったん名義を父親か母親にして、
2,3年してから、息子や娘に代表者を譲ればいいだけ。
組織の「代表」が変わるだけなので、もちろん相続税はかかりません。
いっさいね。

もちろん鳩山総理も同じことができたでしょう。
しかし彼はやらなかった。
法律に違反していますが、脱法と、どちらが悪質でしょうか。
鳩山総理に罪があるとすれば、バカ正直だったこと。

みなさん、どうでしょう。
節税に励む人間と、のんきにお金のやり取りをしている人間、
どちらが好ましいでしょう。

鳩山家は後者で、まあ、お金の節約からすれば馬鹿だなと思います。
ただ、だからといて、前者が許されるのか。
前者はきれいなのか。
新聞は前者をきれいと捉えてるし、有権者もそのようですね。
実に愚かなことです。
新聞はわかってるでしょう。けど書かない。体裁が整ってるから。
有権者は気づかない。調べようとしないから。
# by kldcockrobin | 2010-05-23 07:18 | Trackback | Comments(0)

閲覧数

ようやくexciteblogに閲覧数を見る機能があることを知ったので、
チェックしてみたけれど、
20/1dayでした。いや、少ないな。当たり前か。

当初から予測していたように、ネットメディアで、なんらかの動きを起こすのは難しい。
もし報道関係を巻き込むなら、
しかるべき執筆陣をそろえ、主要紙メディアの協力を得つつ、
動かしていくべきなのだろう。
やれなくはないと思うけれど、払うべき犠牲が多すぎるし、
もっと大切なものがある。
ここはわたしが戦うべき場ではない。
本来は、こういうことを、赤木君なり、雨宮さんがやるべきなのだ。
しかし彼らはやらない。
そこまでの胆力がない。
まったくもって、彼らは情けない。

言論の世界において、わたしはしばしば、彼らを軽んじてきたし、
当人たちからも不快感を示されたことがあった。
彼らの論説が嫌いだったわけではなく、
力量に疑問を抱いていたからだ。
わたしが新人を評価するときは、論理ではなく、地力を見る。
戦えるか、どうか。
うるさくて、邪魔な大人は、たくさんいる。
彼らと戦い、喧嘩を売り、言葉を交わし、
たとえ意見が対立しても、「おまえは可愛いな」と思ってもらえなければ、先はない。
結局のところ、人間関係なのだ。

それを構築できない人間は、
たとえ一時的に注目を得ても、先はない。
かつての遺産で生きていくだけだ。

独立系では、高野さんのthejournalが頑張っているが、現状はどうか。
大半の人は知らないだろう。
thejournalも、高野さんも。一日、数百なのではないか。アクセスは。
一方で、2chのN+などは多くの人を集めているが、そこで供される情報の大半は
ガセであり、信頼性に足りない。

さて2chの選挙板はどうか。総合スレでは活発に議論が交わされているし、
さまざまな分野の玄人もいるが、
社会に対して与える影響はゼロに近い。
見たいことを見ようとしている点では、N+と変わらない。
まあ、それはそれで、いい。
同好の集まりということで。
なにより、N+と違って、書き込む人は、それまでのスレを読んでいる。
N+だと、10スレ前も読んでない書き込みばかりだ。
たとえ開かれていない組織、他者に伝えられない組織だとしても。
暇つぶしとしての意味はある。
また、玄人がいるため、情報収集の場ともなる。
2chではもっとも良識的な板、スレだろう。
ただし、しょせんは2chだ。

どのような道を選ぶは、個々人の判断による。
リアルでたっぷり人と接しているから、あえて匿名の場を楽しみたいという人もいるだろう。
飲み屋に一杯やりに来るつもりの人もいるだろう。

ただ、わたしは抜ける。
現実・・・というか、ネットとは関係のないところで、人と触れ合い、言葉を交わし、
やっていくほうがおもしろいし、社会に影響を与えられるので。
幸いにも、そういう場所を与えられているし。
この前、学生を招いた場では、辞めたばかりの官僚を招き、
自民党政権と、民主党政権の、官僚と政治家の接し方を話してもらいました。
学生は楽しそうだったし、わたしも勉強になった。
こういうことはネットでは得られない体験です。

だいたい、20/dayのブログに、これだけ力を割くより、
発行十万の雑誌に書くほうが読まれる。
メディア批評はできなくなっちゃうけど、やり方はある。

というわけで、まさしく当初の予定通り、このブログは早々に閉鎖します。
そのうち削除しますね。
2ch選挙板のみなさん、さようなら。
実に下らなかったけど、楽しい時間をありがとう。

ああ、そうだ。前の書き込みで、鳩山総理の献金疑惑について書くと予告したっけ。
それだけ、最後に、ちょこっと触れておくか。
# by kldcockrobin | 2010-05-23 05:33 | Trackback | Comments(0)

報道検証 事業仕分け 宝くじ廃止について

事業仕分けについて、yahooにこんな記事が配信されていました。

「宝くじ販売停止判定でファン悲しむ」

ここで記されているのは、宝くじ廃止を前提とした、庶民の夢を奪うなということです。
「宝くじを削るぐらいならほかのことを削ってくださいと言いたい」
「当たらなくても収益は寄付され役に立つと思っているので買っている。なくなってしまうと悲しい。全部切り捨ててしまうのはおかしい」
こんな町の声が記されています。

この記事だけを読めば、民主党が無条件で宝くじを廃止しようとしているように思えますし、収益があたかも社会の役に立っているように感じられますね。
ところがほんの10分前、宝くじが事情仕分けの対象になった理由が、同じ産経新聞から配信されています。

宝くじの普及広報を行う組織が超高級ビルに入居している。
常勤15人で500坪近いオフィスを、年間1億8千万で借りている。
宝くじで支出を受ける法人の役員給与額は1941万円。

仕分けの模様を見学した男性は「宝くじで外れたお金がどう使われているか、関心があった。役員報酬が2千万円なんて常識外れだ」と怒りをあらわにしたそうです。

しかも事業仕分けの結果は、「現状を見直すまで、宝くじは発売されるべきではない」として、官の既得権是正を促すものになってます。重点は、宝くじの廃止の是非ではなく、官の既得権なんですね。宝くじ利権にたかっている官僚OBがいるから、どうにかしろ、と。

ところが、そういった背景と、町の声を切り離し、産経新聞は後者を重点的に配信しました。本来、これはひとつの記事として伝えるべきです。町の声を伝えるなら、なぜそうなったかを知らせた上で、感想を集めるべきではないでしょうか。答えた人たちは、複数の役員が宝くじの収益で2000万円の報酬を得ていることや、多額の退職金を得ていること、広大で高級なオフィスを借りていることなど知りません。ミスリードを狙っていると言われても仕方ない記事だし、配信の仕方です。読者は勘違いしてしまうでしょう。

しかも遡ってみれば、産経よりも、はるかに詳しい解説記事を毎日新聞が配信しています。

「宝くじ 収益が天下り法人に 年360億円超」

毎日新聞の記事ですが、こちらは数字をあげていて、なかなかわかりやすい。
宝くじの収益が125の法人に分配されている。
天下りが5代続く法人もある。

宝くじの売り上げは、1兆419億円ですから、およそ3パーセントが「ピンハネ」されているわけです。留意したいのは、収益ではなく、売り上げの3パーセントということですね。宝くじを3万円分買ったら、その瞬間、ほぼ無条件で、1千円が官僚OBが居座る組織に「上納」されることになります。いっそ、そういう箱を作ったらどうでしょうか。売り場のすぐ横に「組織上納金」と書いた箱を置いて、30枚買ったら1枚を強制的に投入させる。現状はだって、そういうことなんですから。

もちろん宝くじを維持するためには、事務方が必要ですし、それなりのお金もかかります。当たり前です。わたしはもちろん、そこは否定しません。しかし売り上げの3パーセントは、賭け事の胴元として、いかがでしょうか。ボロ儲けと言われても仕方ない水準です。しかもその使い道が、官僚OBが居座る組織で、使い道を調べた毎日の記事によれば、社会に還元されてるとは言いがたい。典型的な官僚のための組織です。

毎日新聞は、丁寧な取材と、倫理が伺える記事です。対して、産経新聞は、他紙を読んだ上で記事を書いたのではないかと思うほど杜撰で、それどころか明らかに読者のミスリードを狙っています。解説記事を分離し、刺激的な内容を後から配信するなど、なすべきではありません。

産経新聞は、政治が絡まない文化面などでは、わりと面白い記事があったりするのですが、いざ政治が絡むと、ことに民主党ファクターになった途端、こういうやり方をします。読者投稿欄で民主党応援の声を取り上げつつ、紙面で批判を続ける朝日より、姿勢も内容も分かりやすいですがね。右に位置する人たちは、本来の英語の意味で、naive(世間知らず)なんでしょう。
# by kldcockrobin | 2010-05-23 04:21 | Trackback | Comments(0)

2ch選挙板、備忘録6

 小沢氏に対する疑惑が報道されるようになった途端、選挙板、ことに総合板は騒然となった。総合板には実際に選挙に関わったものが多く、日常の政治活動の中に、たっぷりとグレー領域があることを知っていた。適法とは言いがたいが、違法とも言いがたい・・・政治の現場においては、そういうことは珍しくない。多くのコテが困惑し、実際の判例に当てはめたら、どうなるかということを知ろうとした。法律に詳しいコテに質問が集中した。わたしも独自に動きを探ったが、実のところ、現場の多くの記者もまた、困惑しているようだった。理由は簡単だ。セオリーから外れていたからだ。

1.時期が微妙。衆院選挙が近く、本来ならば、特捜が動く時期ではない。
2.疑義が微妙。同じようなこと、あるいは、もっと明白な違法行為を行っている政治家はたくさんおり、その中でどうして小沢が聴取されたのか。

 どちらも異例であった。選挙前、特捜は動かないものだ。検察組織とて、官僚組織の一部であり、そういった配慮は必要になる。ことに衆院選においては政権交代が確実視されており、民主党は官僚組織改革を訴えていた。その党首を「あげる」以上、明白な証拠、証人を、検察は確保しているはずだった。

 ところが、そうではなかった。

 小沢一郎を清い政治家だと言うつもりはない。鳩山由紀夫にしてもそうだ。世襲の末、議席を得た議員、あるいは固い地盤を持っている議員は多かれ少なかれ、なんらかの「傷」を持っている。

 まず問題を切り分けていこう。

 小沢氏が問われた疑惑は、水谷建設(ということになってるが、検察の本命は鹿島建設)からの闇献金と、政治資金規正法違反だった。地方行政において、官製談合は日常のことだ。地方に住む人ならわかるだろう。地元の建築会社の子弟が、多く役所に入っている。わたしの祖父は地方有数の建設会社を起こし、その次男、すなわち叔父は、市役所の助役までやった。入札情報など、それこそ水道の水のように漏れていたし、誰が受注するのかまで、役所の課長が仕切っていた。

 いつだったか父に呼ばれたことがある。
「これをふれ」
 渡されたのはサイコロだった。
 ふった。
 周りにいた男たちが大声を上げた。
「もう行っていい」
 父は百円玉をくれた。
「ジュースでも買ってこい」
 思い返してみると、あれは、どの業者が受注するか決める場だったのだと思う。わたしがふったサイコロが、その目が、何億が動かしたのだ。

 スーパーゼネコンもまた同様で、与党、すなわち自民党の有力政治家の地元秘書が、公共事業を仕切っていた。政治家本人は、いちいち口を出さない。政治家の価値が下がるし、面倒だし、危ないからだ。口を出すのは、選挙が弱い政治家だけだ。
 小沢一郎はどうか。とても選挙が弱いとは思えない。そもそも、大半の期間、彼は野党だった。

 ただし彼に影響力がなかったとは言わない。地方独特の事情があるからだ。たとえばある砂防ダムを作る。そのとき、私有地を通る必要があったりする。もし所有者がごねたら、工事は進まない。そういうとき、顔を出し、説得するのが地方の有力者だ。そして彼らは集票マシーンでもある。たいてい彼らは自民党の党員だし、それは今も変わらないが、岩手においては小沢シンパの自民党員がいる。
 彼らを説得できるのは小沢氏の秘書であり、支援者だ。

 もっとも、北陸における森氏、山陰における青木氏、茨城における伊吹氏、北九州の麻生氏などは、小沢氏以上の権勢を誇っていたのではないか。ひとつの証左として、談合の発覚により公共事業からの指名停止を受けた業者、すなわち真っ黒の業者からの献金を、多くの自民党代議士が受けている。
 五分ほど検索をかけてみよう。
 河村建夫前官房長官、麻生太郎前首相、古賀誠元幹事長、小渕優子前少子化担当相・・・五分ではなく、一分でこれだけ名前が挙がった。
 さて小沢一郎の名前はあるか。民主党議員の名前はあるか。
 検索例を五十件ほど探っても、まったく出てこない。
 もっと探せばあるのだろうけれど、その十倍のペースで、自民党議員の名前が蓄積されるだろう。

 繰り返すが、筆者は小沢氏を白と言っているわけではない。麻生氏などのように、談合業者からの献金は見つかっていないが、彼ほどの権勢を持っているならば、擦り寄ってくる業者は少なくなかっただろう。ことに談合決別宣言の前は。ただ、選挙に強く、数十人の秘書を抱える彼が、いちいち談合に関わっていたとは思えない。
 そして談合決別宣言前のことならば、他にも当てはまる代議士なぞ、いくらでもいる。

 談合決別宣言とは、2006年1月に、日本を代表するスーパーゼネコンが、それまでの談合を認め、以後はしないと誓った儀式だ。以後はしないから、以前のことは詮索しないでくれというサインが含まれている。事実、談合決別宣言のあと、以前の案件で起訴や事情聴取された国会議員はいない。
http://mainichi.jp/word/archive/news/2007/01/20070123ddm003040145000c.html

 唯一の例外が、小沢一郎だ。問題とされた胆沢ダムの受注の大半は1990年代で、当然、談合決別宣言の前だ。

 小沢氏が問題になるなら、森氏も、青木氏も、いや、大半の自民党議員もまた、事情聴取を受けるべきだろう。ことに事実関係が明白になっている麻生氏、小渕氏、河村氏などは、真っ先に調べられるべきではないか。

 筆者に対し、あるマスコミの人間は言った。
「特捜は田中派が嫌いなんだよ」
 捜査機関が、そのような好悪で動いているとは思いたくない。
 しかし調べれば調べるほど、関係者の言葉を聞けば聞くほど、否定できなくなる。

 当然、公人だと思うので、小沢捜査を指揮した人物の名を記す。
 佐久間達哉。
 長銀事件や、福島県の汚職事件を指揮した。長銀事件は被告の無罪が確定し、福島事件では地裁で検察が敗北し、高裁ではさらに減刑された。
 彼が黒に切り込んで敗北したのか、出世欲に駆られたゆえの暴挙を繰り返したのか、それはわからない。

 とにかく、小沢氏に対する逆風は、収まらないし、また国民も意識しないだろう。

 昨日付けの新聞各紙が小沢氏の政倫審出席と、その公開を伝えた。しかし、見出しは非常にネガティブなもので、「選挙前のみそぎ」「儀式」という文字ばかりだった。けれど、これまでの政倫審において、自ら出席し、公開してもいいと言った政治家は皆無に等しい。みんな、逃げてきた。小沢氏はしかし、公開してもいいと言った。これは大きな判断だ。そのことに、新聞はまったく触れない。もはや新聞は批判のための装置となっている。

 小沢氏に疑惑があるなら、明確に報じればいい。問題を探り出せばいい。一発でお縄になるようなネタを拾ってくればいい。
 しかし、彼らは、そのどれもしない。批判のための、批判を、ただ重ねる。
 まことに情けない。

 次回は鳩山氏の件について書こう。
 けれど、自分たちに都合のいい情報しか欲しない人々は、ここまで読まないだろう。本来は、対する意見こそ、読むべきなのに。
 ネットで情報を発信するとき、とてもむなしくなるのは、この点だ。

 多くの人が、見たい情報しか見ない。
 他者を批判することしか知らない。
 とても危ういと思う。
 自分と対する意見にこそ触れるべきだし、他者の間違いを許すべきだし、受け入れるべきだ。
 誰かを悪者にするのはたくさんだ。
 政治家を、あるいは検察を馬鹿にするときは、鏡を見るといい。
 もし彼らが愚かならば、選んだ我々が愚かなのだ。
 まず自らを恥じるべきだ。

 わたしはとても恥ずかしい。
 こんな政治、こんな司法、こんなマスコミしか持てない自らが恥ずかしい。選挙板の総合スレとて同様だ。
 わたしたちはあまりに未熟だ。
# by kldcockrobin | 2010-05-19 11:48 | Trackback | Comments(0)
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行政、司法、立法、また報道、それすなわち我が身なり。


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