哨戒艦沈没:魚雷推進部、北朝鮮の設計図面と合致(下)

 消息筋は「一般的な広報用冊子ではなく、政府間または企業間で非公開を前提に提供される詳細資料だと承知している」と説明した。このため、問題の資料は北朝鮮が南米や中東に兵器を輸出するために提供した非公開資料を韓国の情報当局が友好国から非公式に入手したものである可能性がある。

 これに関連し、北朝鮮とイランの関係が再び注目されている。「天安」を攻撃したと推定される北朝鮮のヨノ級潜水艇(130トン級)は、北朝鮮がイランに輸出したカディル型と同型で、同時に魚雷もイランに輸出されたのではないかとみられている。

 CHT-02D魚雷は、音響航跡、音響受動追跡方式を採用した受動式魚雷であり、今回初めて存在が明らかになった。目標の船舶から出る機関音、スクリュー音を追尾し、目標地点で爆発するように設計されている。事件当時、稼働していた「天安」のディーゼルエンジン周辺で魚雷が爆発したのも、同艦を沈没させたのが音響追尾型の魚雷だったことを立証している。

 この魚雷は長さ7メートルを超え、爆薬量が250キロに達する重魚雷だ。広く使用されるTNT火薬基準でも250キロの弾頭重量があれば、「天安」を真っ二つにする威力があるとされたが、CHT-02Dにはさらに強力な爆薬が使用されていた。

 韓国軍当局は北朝鮮が旧ソ連製のET-80Aまたは中国製の音響感応式魚雷「魚-3G」などをベースに輸出用としてCHT-02Dを開発したとみている。北朝鮮は過去に中国や旧ソ連から技術移転を受けたり、設計図面を入手したりしていた可能性がある。

ユ・ヨンウォン軍事専門記者

【ニュース特集】哨戒艦「天安」沈没

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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