哨戒艦沈没:魚雷推進部、北朝鮮の設計図面と合致(上)

 哨戒艦「天安」が北朝鮮による魚雷攻撃で沈没したと合同調査団が確認する上では、引き揚げられた北朝鮮製魚雷の推進部本体だけでなく、北朝鮮の輸出用兵器カタログが決定的な役割を果たした。

 二つのスクリューをはじめ、推進モーター、操縦装置などを輸出用兵器カタログと照合した結果、規格が一致することが分かった。このカタログがなければ、魚雷の推進部という決定的な証拠が発見されても、北朝鮮製かどうかを立証するのは困難だったとみられる。

 合同調査団がカタログ上の設計図面と今回引き揚げられた推進部分を比較した結果、主要部分が一致することが分かった。今月15日に底引き網漁船で引き揚げられた推進部の長さは1.2メートル、スクリューの長さは19センチ、五つの羽根が付き、互いに異なる方向に回転する二つのスクリュー、推進部後部からスクリューまでの長さ(33.3センチ)、四角形の方向舵(だ)、固定ボルトなどが設計図面と一致したという。

 専門家はこうした一致点について、同一の魚雷でなければあり得ないことだと指摘する。米国、ロシア、中国、ドイツ、英国、日本など世界各国で作られた魚雷は外観や内部構造に違いがあり、同型の魚雷でも部品のサイズは異なるためだ。

 合同調査団は今回「天安」を攻撃した魚雷が輸出用の「CHT-02D」だと確認されたことを明らかにした。それを確認する上では、設計図面が大きな役割を果たした。一般的な兵器紹介カタログには大まかな諸元しか掲載されていないため、カタログに具体的な設計図面が含まれていた点にも質問が飛んだ。これについて、軍民合同調査団のファン・ウォンドン情報分析チーム長(空軍中将・国防情報本部長)は「(情報の)出所保護とセキュリティー上、入手経緯を詳細に説明することはできないが、(魚雷の)諸元、特性、詳細な設計図面が含まれている」と述べた。

ソウル市竜山区の国防部で20日に行われた哨戒艦「天安」沈没事件の調査結果発表。軍民合同調査団のユン・ジョンソン科学捜査分課長(陸軍准将)は、事件海域から回収したスクリューなどが北朝鮮の輸出用武器カタログに紹介された「CHT-02D」に完全に一致することを軍が入手した設計図面と比較しながら説明している。/写真=李泰景(イ・テギョン)記者

【ニュース特集】哨戒艦「天安」沈没

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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