哨戒艦沈没:魚雷攻撃、どのように確認したのか(上)

 20日に行われた民間・韓国軍合同調査団の発表は、哨戒艦「天安」が沈没した現場海域で発見された「魚雷のスクリュー」を決定的な証拠として提示し、「『天安』が北朝鮮の魚雷によって撃沈された」という事実を示すことが最大の目的だった。そのため、問題のスクリューが「北朝鮮製魚雷の部品」ということ以上に、「『天安』を沈没させた魚雷の部品」という事実を立証しなければならなかった。

 現場海域で発見された魚雷の部品が北朝鮮製であったとしても、「天安」の沈没と関連付けられない場合、「『天安』事故と無関係の北朝鮮製魚雷の部品が偶然その海域に漂着したか、北朝鮮に濡れ衣を着せるために意図的に持ち込んだのではないか」という反論にさらされる可能性があるためだ。

 合同調査団は「『天安』を沈没させた魚雷の部品に間違いない」と主張し、これを裏付けるために二つの物証を提示した。

 まず、引き揚げられた「天安」の船体から検出されたアルミニウム酸化物が、魚雷の部品に付着していたアルミニウム酸化物と一致する点だ。19日にメディアに公開された「天安」の船体には、全体的に白い粉末(アルミニウム酸化物)が付着していたが、それとまったく同じ成分が魚雷のスクリューなどからも検出されたというわけだ。

 魚雷の爆発物質は主にTNTとRDX、アルミニウムパウダーの3種類から構成される。このうちアルミニウムパウダーは、魚雷の爆発力を強化するため、20-30%ほどの割合で混ぜ合わせるという。ユン・ドクヨン合同調査団長は、「最近の魚雷には爆薬として、アルミニウムパウダーが20-30%ほど使用されているが、これは魚雷の爆発威力を増大させるためで、特に水泡を発生させるのに効果がある」と説明した。

国防部が20日に公開した北朝鮮製魚雷のスクリュー(上段)と「天安」の甲板にある煙突の写真。国防部は同日、「『天安』の煙突と回収した魚雷のスクリューから白い粉末(爆発残留物のアルミニウム酸化物、写真点線部分)が検出され、これら)同じ物質だと判明した。『天安』の船体と引き揚げられた魚雷部品の腐食具合も同じ程度だと分析された」と発表した。/写真=李泰景(イ・テギョン)記者、国防部提供

【ニュース特集】哨戒艦「天安」沈没

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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