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「多摩川の母」逝く…王、長嶋の成長見守った名物女将

店内にビッシリ飾られた巨人ナインの写真やサインに囲まれ、笑顔を見せる小池まつさん(2004年3月)

 ON、堀内、原、桑田氏ら往年の巨人ナインが通った東京・大田区の旧多摩川グラウンド近くのおでん店「グランド小池商店」の女将(おかみ)・小池まつさんが、16日午前8時27分に多臓器不全のため都内の病院で死去していたことが19日、分かった。82歳だった。まつさんは、巨人が多摩川から撤退した98年以降も夫の三郎さん(88)と味を守り続けた。83歳の誕生日になるはずだった20日に通夜、翌21日に葬儀・告別式が行われる。

 Gナインが愛した名物おでん店の名物女将が帰らぬ人となった。

 小池さんは今月6日に肺炎をこじらせて高熱を出し、救急車で病院に搬送されて入院。その後、一時は回復の兆しもあったが、16日朝に容体が急変し死去した。6日以降、店を臨時休業にして付き添った三郎さんは「おばあちゃん、早く良くなってね」と手を握り続けて祈ったが、届かなかった。

 まつさんは4年前にも一度体調を崩して入院したことがあったが、先月まで元気に店に立って自慢のおでんを提供していた。長女の高橋文子さん(56)は「4年前からは薬を飲んだりしていたんですけど、弱音を吐かない母なんです。『つらいところないの?』って聞いても、すぐ『ないよ』って。強い人でした」と静かに話した。三郎さんは、長年連れ添った伴侶に先立たれてから風邪をひいて寝込んでいるという。

 埼玉県出身のまつさんは、52年に三郎さんと結婚。夫婦で薪(まき)や炭などの燃料を売る店を営んでいたが、55年に多摩川グラウンドが開場して店の前の人通りが急増したため、試しにタライで冷やしたラムネを売ったところ、大ヒット。多摩川グラウンドから土手を隔てた向かいに、おでんと焼きそばを出す飲食店「グランド小池商店」を開店した。

 川上、長嶋、王、堀内、原、江川、中畑、桑田…。巨人は98年まで多摩川グラウンドを練習場として使用したが、歴代のG戦士たちは、みんなまつさんのおでんと人柄を愛した。練習を終えた後、土手を越えて店に足を運ぶのは日常の光景だった。文子さんは「長嶋さんは『おばちゃんが選んで』って何でも食べてました。王さんは丁寧な手つきでおたまを使って、シラタキとかさっぱり系を好んでいらした」と当時を懐かしんだ。東京ふうの濃いめのダシは、55年からつぎ足して守っている。最近では夫婦だけでなく、親族で協力して店番をしていた。

 店の中には約500点に及ぶ写真、色紙、バットやグッズなど、半世紀を超える巨人の歴史が詰まっている。80年代から90年代にかけて活躍した駒田徳広さん(現野球解説者)らは、今も時折、店を訪れるという。

(2010年5月20日06時03分  スポーツ報知)

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