裁判員制度導入から1年を受け福岡地裁の山口幸雄所長が21日、同地裁で会見した。山口所長は「市民の方にお礼申し上げたい。裁判員や裁判員候補者、補充裁判員。家族や職場、多くの協力があって順調に運営できた」と述べた。県内では1年間に地裁で14件、地裁小倉支部で3件の裁判員裁判が行われた。
裁判所が裁判員候補者や経験者に行ったアンケートに触れ「『良い経験だった』との回答がほとんどだが、『選任手続きが長い』『選任手続きに呼び出す候補者が多すぎる』などの意見があった」と語り、丁寧な説明で市民に理解を求める方針を表明した。
また「国民に分かりやすい、適正かつ迅速な裁判をという要請に応えることが必要」と述べ、可能な範囲で改善を図る考えも示した。【岸達也】
〔福岡都市圏版〕
毎日新聞 2010年5月22日 地方版