築地市場移転:都議会民主が都側に条件付け折衝開始

2010年3月25日 23時47分 更新:3月26日 0時59分

 築地市場(東京都中央区)の江東区豊洲地区への移転問題を巡り、都議会民主党は25日、都の予算案から移転用地購入費を削除した「修正案」について、提出の見送りも視野に都側と折衝を始めた。現在地再整備も検討することなどが都側への条件。折衝は知事与党の自民党を通じて続いており、都側は民主党に譲歩する構えも示しているが、修正案の提出回避で決着するかどうかは微妙な情勢だ。

 都議会は同日午後1時から予算特別委員会で総括質疑を行う予定だったが、民主党と都側の折衝が長引き、開会は午後7時過ぎにずれ込んだ。このため、予算特別委は開会と同時に質疑を26日に延期することを決定し、論議は先送りとなった。

 市場移転問題を巡って現在地再整備の検討を求めている民主党は、24日に修正案の提出を表明。これを受けて都側が折衝を求め、民主党が応じた。

 民主党幹部は25日、修正案について「移転という選択肢を消すことが目的ではない。都側がこちらの条件に応じれば、修正案を提出せずに済む可能性もある」と話した。

 修正案見送りの条件として民主党は、都の責任で現在地再整備を検討することを求めている。さらに、予算執行の前提として「民主党、共産党など知事野党の納得を得ること」などを掲げている。都側は現在地再整備を担当するポストの新設など複数の案を示している。【市川明代、江畑佳明、真野森作】

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