在韓米軍司令官:「金総書記が三男を後継者と紹介」

2010年3月25日 11時16分

 【ワシントン古本陽荘】シャープ在韓米軍司令官(陸軍大将)は24日、米下院歳出委員会の公聴会で、北朝鮮の金正日総書記の後継問題に関し、「金総書記は過去1年、三男で最も若い、金正銀(ジョンウン)氏を後継者として組織的に紹介してきた」と証言した。正銀氏が後継者との見方は強まっているものの、米軍高官が公式の証言で後継者名に言及するのは異例。

 シャープ氏は、金総書記については「08年夏の脳卒中から回復して北朝鮮を全面的に支配する状態を維持しているとみられる」と分析。そのうえで、「金総書記の戦略上の目標は、体制の維持」と強調した。

 また、北朝鮮の核兵器開発については「体制維持戦略における重要な要素」と指摘し、核兵器に利用するため抽出したプルトニウムの量は「核兵器数個の製造に十分な量」と述べた。

 軍の役割については「平壌の意思決定でより大きな役割を担うようになっている」と証言。外交政策は「過去1年は挑発的な行動から対話に応じる意欲を示す方向に変化した」と指摘する一方、「北朝鮮は当面、安全保障上の深刻な脅威であり続けるだろう」と語った。

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