なんとか還元水
バイトしているスポーツクラブに還元水整水器のデモンストレーション販売がきた。
還元水整水器ってのは、水道水を身体に良いとされている還元水に変える装置のこと。
掲載された雑誌をみると、
1台20万くらいするものの、「健康に良い!」「ボケ防止になる!」「ガンが治った!」などの
やたらと調子のいいことが書かれており、
極めつけには科学的に実証されていて、お医者さんにも推薦していただいてます、
みたいなことがデカデカと・・・・はっきりいって非常に胡散臭い。
雑誌の後ろに載っている「胸が大きくなる装置」と同系の胡散臭さである。
そんな胡散臭さいっぱいの還元水のデモンストレーション販売には、2人の女性がきた。
サンプルの還元水を配っていたのだが、かなりの会員さんが興味深々なご様子で、
時折、多くの会員さんが、水の入ったコップを片手に
デモンストレーションのテーブルを囲むようにして集まって話を聞いているという
「大盛況」な状況も見られた。
少し前に、同じく受付前で一台8万円の足裏マッサージ器の体験会があったがこれも
大盛況で、私のスポーツクラブだけで100万円以上売れたらしい。
確かに富裕層の会員もいるが、全体数としては少ないほうで、
ここまで売れるとは想定外だった。
これが健康ブームというやつか・・・。
しかし「科学的に~」という言葉にすごく抵抗を感じるのは私だけだろうか。
科学を専門的に勉強していないすぶの素人にはわからないような未知の専門用語を羅列し、
「科学的に実証されています」と、安心させようとする。
極めつけは「医者」などの医療機関関係者の「お墨付き」だ。
普段、自分の罹っている医者に直接言われるならまだしも、
見ず知らずの「医者とされる人」(そもそも本当に医者が言っているのか定かではないが)の
推奨があると宣伝されても、
「お医者さんが勧めているのなら大丈夫かも」と心を許してしまう。
こうした「医者」「科学」という権威(の記号)のセットにより、
人々は、たやすく安心し、信頼してしまう傾向がある。
ただそれだけ。
別に「騙されるな!」といいたい訳ではない。