亀井担当相:郵政改革案「首相が了承したから発表した」

2010年3月25日 11時20分 更新:3月25日 12時57分

 亀井静香金融・郵政担当相は25日午前、郵政改革案に仙谷由人国家戦略担当相らから異論が出ていることについて、東京都内で記者団に「首相と話をして了承されたから発表した。もう決めていることだ」と反論し、貯金や保険の限度額や政府出資比率など骨格部分の修正には否定的な考えを示した。一方、仙谷氏も同日、「国民的な議論が尽くされていない」と改めて批判、閣内対立が一段と鮮明になった。

 郵政改革案については鳩山由紀夫首相が24日、「閣内でも議論する必要がある」と指摘していたが、亀井担当相は25日、記者団に「私は鳩山内閣の一員だから、総理の意に反した発表なんかしない」と強調した。

 ただ「閣僚であろうと誰であろうと、どんどん意見を聞かせてもらう。それは当たり前の話」とも述べ、部分的な修正の可能性には含みを残した。原口一博総務相も25日、限度額引き上げについて「変えることもあり得る。案がなければ、議論もできない」と説明した。

 これに関連し、平野博文官房長官は25日午前の会見で、今後関係閣僚で協議する意向を明らかにした。しかしその一方で「総務相と郵政担当相が協議し、了解されているのは非常に重い判断だ」とも語り、亀井氏の案が基本になるとの認識を示した。

 一方、議論の口火を切った仙谷氏は同日、記者団に「国民が意味が分かるような議論がないと思って心配している」と改めて指摘。亀井氏が「もう決めていること」と述べたことには「内閣全体の問題だから、私からも(議論を)お願いする」と改めて議論の必要性を強調した。また、関係閣僚委員会の開催や、亀井氏の下での閣僚や副大臣による協議を「オープンにやらないとわかりにくい」とも語った。【野原大輔、宇都宮裕一】

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