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[18999] 【習作】報われない男の物語(女王騎士物語)
Name: 羽付き羊◆8e2fe20f ID:85e90122
Date: 2010/05/22 02:49
Prologue

朝起きてカーテンを開けると淡い光が俺を包み、窓を開けると心地よい風が吹いて小鳥達も囀っていた。
そんないつもと同じ光景が今日はやけに俺を優しく包んでくれる。そうそれもそのはずだろう…
何故だって?
それは…
今日は俺が待ちに待った日、女王騎士試験の日だからだ。お正月よりも楽しみにしてたよ。
もう~い~くつね~ると~女王騎士試験♪みたいな感じで…
まぁお年玉がメインだというのは言う必要はないのだろう。
そして俺のこの悲しい運命ともおさらばできる。
だが、それも最後なんだ。これでやっと…


ニートになれる!

~前書きという名の言い訳と注意~
はじめまして羽付き羊というものです、初心者なので変な部分もありますがよろしくおネガいします。
物語名前の通り女王騎士物語の2次です。
オリ主ですがチートではありません。
オリキャラも多少は出現予定。
女王騎士物語の中では並の実力。
しかし持ち前の能力によって補正されます。
他にも多少のマイナー?なネタを散りばめています。
基本的にギャグテイストです。
ネタばれです。
再構成ものです。
オリジナルの解釈を持っています。
そしてラッキー補正と引き換えになったものがあります。
感想とか批判とかOKです。厳しすぎるのは勘弁してください…
以上の事を不快に思われない方は引き続きお読みください。



[18999] 1話
Name: 羽付き羊◆8e2fe20f ID:85e90122
Date: 2010/05/22 02:45
1話『数が少ない時の2倍より多い時の2倍の方がいいよね』

俺の名前はディファイ=R=ボルト 19歳。容姿は肩に掛かるか掛からないかの黒髪で茶色の目、身長は176ぐらい体重は70?かまあその辺。目つきが悪く、口下手な男が俺、ボルト家の嫡男でありニヤニヤ動画のユーザーだ。そんな俺が騎士になんてなりたいと思うはずもなく、平和にのんびり過ごして一生を送ることを決めていた。
しかし、親父が親戚の六大公爵家のバンニール家のカルマが優秀であるということが俺が6歳の時に判明してしまい、負けず嫌いな親父はそれを聞いて嫉妬してしまった。
そして俺に女王騎士になれと言ってきた。

「カルマ君は関係ないぞ?だって約束しちゃったから仕方ないじゃん。」

と言ってはいた。親父の事だから、酒の席で適当な事を言ってこんな事になったのだろう…、バンニール家と遠い親戚だからってそんな意地張るのは本当に困ります。
だって俺は騎士になるのはイヤだもん。何故ならアルちゃんねるでも女王騎士の給料は凄いらしいのだが、休みが非常に少ないし死が付きまとうという事を既に知っていたからだ。
名誉や栄誉なんていらない。俺は何より命が惜しいのだから。
そう考えて俺は断ろうと新聞を読んでいた父親に話しかけたのだが…

「親父、俺は…」

「何だ、ディファイ、うん?女王陛下の正装ドレスVerのフィギアって女王騎士になればもらえる?なんじゃそりゃ?」

「父上、私はこの国の剣となり盾となり民の平和を導きましょう!」

「おう…やってくれるのか、ディファイ!!」

因みに親父は俺が騎士になれば、家宝である変な玉を俺にやるとか言ってたけど…全く欲しくない。

「この玉は好きな時代に一度戻れる事ができるのだ!」

「…親父、病院いこうか」

「私は正常だ!」

というやりとりがあったりもしました。
そんな玉があるのなら女王様に献上したりしてモット良い身分にしてもらうだろうに…
残念な親父だ、全くを持って…
それは置いといて、今考えるとなんておろかな事をしてしまったのだろうか…あの時は絶対にもらってアルちゃんねるで自慢してやるんだという事しか考えていなかった。
しかし、駄菓子菓子、カルマ君にもらえばよくね?という結論に至ったのだ。まぁそれに気付いたのが7年以上たった今という悲しい現実もあるのだが…
というか欲しいけど俺には合格できないしたぶん死ぬ可能性のほうが高い!
色々と勉強や鍛練したからこそ分かるのだ、俺にはムリということが。
そもそも俺は一応は貴族の生まれなのだが、潜在マナが六大公爵家と違ってそんなにない。言ってみたら一般レベルよりは上ですかね?みたいな感じだ。

それでこの試験が通る訳がない。だって六大公爵家のルカ君でギリギリ通るかどうかって話ですよ?あの子と僕のマナの差は約1.25倍です。
っへ?意外に少ない?バカいっちゃいけないよ、1と1.25じゃ差はないかもしれないけど1000と1250の違いは大きいんですよ。
例えると、う~ん…あれだよ100円と125円はさほどだけど100万円あるより125万円あったほうが嬉しいだろ?そんな感じだよ。でも俺は125円あっても嬉しい。

貴族だけどおこずかい制じゃなく報酬制なので俺は必死なんだ。だって貴族だからバイトはしちゃいけないし、俺を女王騎士にならせる為に俺の教育費全てつぎ込んでるから俺には金があまりないし、何か親に申し訳なかったんだよ。善意という名の偽善ではあるが…
 おこずかいが報酬制のおかげで俺は女王騎士の知識やらマナの出し方やコントロールは学校で上位である。そうゲームや漫画やボックスの為に俺は頑張ったのだ!
そのおかげか俺は学校の順位は上から数えた方が早かったりする。自分の夢を叶える為というのじゃ理由は違えど頑張れるという事なのだ。
少し話がそれたけど、ようはある程度マナ量が増加したら差がけっこう開くよってことだ。しかも今ではもっと差が開いているだろう。だって測ったの5年前だもん。
それに俺がニートになるとはいっても23歳までだ。そこからはちゃんと家業継ごうと思っているんだ。まさにニートの鏡だと自分では思う。いや~自営業って素晴らしい。親父マジで感謝しています。
そんな事を考えている内に説明を受けた。何かクルタナという剣の柄?だったけ、まぁそれに精神エネルギーであるマナを込めて剣の刃が出たら合格ということらしい。
やった、なんか辛い思いをしなくても不合格できるじゃん!

一応受けて落ちたという形式が必要な為並んでます。まぁ落ちることは分かりきっているんですがね。俺もねここまで育ててきてくれた親に受験もしないような薄情な事できません。だが命はもっと大事なんで落ちます。これは決定事項です、はい。それに実力的にも無理です。もし仮に俺が女王騎士になったとしても、こんな考えの持ち主に民間人の誰が助けてほしい?ないでしょうよ。

待つ間に回りの受験生達を見ることにした。個性的な格好の持ち主が非常に多い事にまず驚いた…まずロボットがいたし、そして変な生物がいた─化け物?妖精?表現の仕方が分かりません…
俺もマントとかしてるけどさ、もういいや突っ込んだら負けだよね?
それにしてもなぜ最近はマントが流行しているのだろうか?よく分からないが流行なんてそんなものだろう、ギターの侍もそうだったはずだし…
そして順番を待つ事、数十分やっと俺の番になり、クルタナにマナを込める事になった。
その間に

「ルカお前もやってみろ。」

というイージス君の声がしたんでおそらくは合格したんだろう。おめでとうイージス君。立派な女王騎士になって俺達の平和を守ってください。

「では行くぞ…始めっ!」

その号令がかかったその時俺はこう思ったんだ。
“まぁここで落ちた方が楽だよな~、親父には悪いけど俺ニート志望だし…ここはマナを出さずにやりすごすかな~”
と…
そして目を閉じて時間を過ぎるのを待っていた…
(ざわざわ)

金は命より重い!

的な事をざわざわしていたので想像してしまいました。でもアレは覚醒フラグとか疑心暗鬼フラグの時の胸のざわつきを表現しているんだと俺は密かに考えていたりします。

とか思っていると凄い衝撃が俺にふりかかった。それはものすごい衝撃でした、まるで初めてドラグエをしたようなそんな感じの…あのはぐれメダルを倒した時の感動は忘れる事ができませんね…

まぁ実際は台風並の強風がいきなり吹いて俺にあたった感じでしたが。
何とか体勢を崩さずにそのあまりにもものすごい衝撃にその方向へ目を開けてみると、そこには異常というか異様な光景がありました。って…うわっ、バカでかいマナ!!なんだよ、カルマ君のマナか?

それはビルの様なデカイマナの剣でした。マナ量で言ったらチート級ですね、はい。まぁどうでもいいことなんだけどさ。

何故にハート型?

あり得ないでしょ、だってさ明らかに
…そんな事よりあれだよ俺ならデカさよりもカッコよさだな。
“同感だ、ここならば、地上を焼き払う憂いもない!”
って感じの剣を出すな。
そうそうこんな感じで…
…気付いたら手にそんな形の剣が出ていました、まる。

「ほほぅ?なんと伝説のカリバーンを模した剣か、ここまで精巧なものをクルタナで出すとはな。」

っておい!俺は何をしてるんDAAAA!!!
アホか俺は…何合格しちゃってるんだよ!社長もビックリだよ!?ブルーアイ○をやられた社長よりもビックリだよ!!!

「こんなモノを出すつもりはなかったのに…」

クッソたれがぁぁ!俺は何にも出すつもりはなかったんだっての!
というか出しちゃいけなかったんだよ~、もう泣いてもいいですか?

「ほう?どうやら今回は面白い奴がたくさんいるな…」

そりゃあ~あんだけバカでかいハートなんざ出す奴がいるくらいですからね~
さてと仕方ない次の試験で落ちますか~
切り替えの速さには定評がある俺ですからね。にしても次の試験も痛くありませんように…

To be continued…

Side 試験官A
俺の担当してる組は才能のない奴や才能に溺れて努力していないようなやつばかりだ。まぁカルマ・バンニールは別格としてジョニーとかいう奴やキゾークとかいう奴等は素材としては面白いし努力も認める。

しかし、ただマナを出すだけというのは血筋だけで出せたりする。そもそも女王騎士になりたいならマナという本質をもっと知ってからこいと俺は思うわけだ。

マナの量は仕方ないにしろマナコントロールの努力はできるはずだ。
実際、潜在マナの量だけが多くても仕方ないだろ?そんなもんコントロールできなかったら宝の持ち腐れなんだから。

そんな中でディファイ=R=ボルトという奴は異質差を放っていた。誰もが必死に力を込めている中奴は目を閉じて精神を集中させていた。

(ほう?中々見ごたえのありそうな奴じゃないか?)

マナというのは心の力である。しかし、ただマナを出すだけなら才能が少しでもあるならバカでもできるしかし、奴は心をコントロールしているようだった。

マナは誰にでも存在している大なり小なりそれは間違いない。言うならこれはタダの憧れで女王騎士に入ろうとする無知な輩を排除する為の儀式である。それでも素質のある奴なら欲しいからこんな風になっているのだが…しかしバカならいらない、次の1次試験が筆記であるのはそんな理由がある。

そんな事を考えながら見ていると残り15秒というところまで来た。そろそろ時間いっぱい、奴は未だ精神を集中させる為か目を瞑っていた。しかし流石にこの時間までマナのカケラを出そうともしないのはおかしい。

(…もしかして見かけ倒しなのか?)

ふとそんな事が頭を過る。

だがそんな時バカでかいマナを出す奴がいた。あれはありえない大きさ的にも形状的にもそして何より色彩的にも…

その強大なマナに奴も驚いたのだろう。

目を開けてその光景を見ていた。
そしてその瞬間、残り1秒というところで奴は剣を出した。しかもあの伝説の剣とまで言われるカリバーンだ。ここまで精巧なものは隊長クラスのマナコントロールを持っているか、ずっとその剣を見続けてきたかのどちらかだ。マナの性質もその剣を見る限り覚悟や知性も滲み出ている。

どちらにしろただ者ではないらしい。

「ほほぅ?なんと伝説のカリバーンを模した剣か…ここまで精巧なものをクルタナで出すとは」

と正直な感想を言ってやったのだがソイツはこう吐き捨てた。

「こんなモノを出すつもりはなかったのに…」

こんなモノ?一体どういうことなのか?これ程出来栄えのものは中々できないぞ?それとも…
まさか…そういうことなのか?
アイツはこれ以上に精巧なカリバーンを出そうと思っていたのか!?それがあのバカでかい剣をみてしまって動揺してしまったという訳か…
まぁあんなモノを見せられたら多少なりとも動揺はするな…それが関わる程精巧なものを作り出そうとしていたなんてな。
どちらにしろ見ごたえのありそうな奴だ…

「ほう?どうやら今回は面白い奴がたくさんいるな…」

思わずそうこぼしてしてしまう程だった。
コイツはやるな、後で王にでも教えてやるか…
そんな事を思いながら俺は久しくなかった人に対する興味が湧いた。


突発的にやった5話までしかストックがないorz



[18999] 2話
Name: 羽付き羊◆8e2fe20f ID:85e90122
Date: 2010/05/22 02:46
2話「意地があんだよ…男の子にはなぁぁぁぁぁ!!!」
拝啓ミスターポぴっと、どうやらこの試験は実戦のようなのでここで私は敗退します。今までありがとうございました。
と言いたいところなんだが…


一次試験のペーパーテストは、とりあえず書くだけ書きました。テストを受けている時に睨みつけられ、あの雰囲気に飲まれてしまい普通に真面目に受けていました。
なんというチキンな俺…
自分でも恥ずかしいけど仕方ないよ、だってチキンなんだからさ。
まぁ確実に俺は異常にチキンですね、だって試験で寝てる奴がいましたもん。そんなに余裕だったのかな?
それより驚いたのは隣で試験受けていたイージス君がいきなりペンを自分の太ももに突き刺していた事です。あの時何故か笑ってたのが怖かった…たぶん一時的にマゾになったんだろうと俺は予想しています。
そんなこんなで次は体力試験しかもバトル形式という事を聞いて非常にビビっています。
ビビりすぎて顔引き攣ってます。
そのあまりのビビり様に他の受験者も引いていました。
発表された中のメンバーを見た時さらに泣きそうになりました。
俺のメンバーの中にはなんとあのルカ君がいたんです!
あの子何か俺のことをもの凄く誤解してるんだよね…
何か学校ではカルマ君に認められた唯一の男とか呼ばれちゃってるからたぶんそのせいだろうなぁ~、何故かって?こっちが聞きたいです。いや本当に…
ボコボコにされるのは嫌だからどうしたらいいかな?
そうだ!俺がルカ君の攻撃を受け止めたけど場外に落ちて負ければいいんだ!そうすれば親にも何とか言い訳できるし、なれなかった事を悔しがる振りしながら親に謝ればいいんだ、どうしよう…こんな完璧な作戦を考えられる自分の頭が、こ・わ・いなんてね♪
「ディファイさん、僕は例えアナタにでも負ける訳にはいかないんです。」
ルカ君がいきなり俺に向かって真面目な顔で言ってきた。
どうでもいいけどいきなり話かけないでくれないかな?ビクッとなるから…
無防備な状態で急に人に話しかけられとよく起こる現象だが、かなり恥ずかしいから止めて欲しい限りである。
「私には関係ない話ですね…」
どうせ俺適当に場外に落ちて負けるしね~まぁルカ君は頑張ってね。とか言いたかったんだが口下手なので俺は言えなかったんだ…
こんなヘタレな俺を許して下さい。
それにしても目上の公爵家の人間と話すのは敬語を使わなくてはいけないのがしんどい。それに私とか自分で言うのが何か恥ずかしい。何故だろう?一応慣れているハズなんだあけどな…いくらたっても恥ずかしい。
あれだな、学校のトイレで大きい方をする時の心境だ。生理現象とは言え知り合いにばれたらすごく気まずい雰囲気になるあれだな。慣れている相手なら「またお前かよ~」とかになるけどちょっとした知り合いなら「ああ…」みたいな感じになるもんな。うん。
そうだよねルカ君?
「その言葉、後悔させますよ。」
その言葉は静かではあるが少しの怒声も含まれている。ディファイには分からなかった。だから彼がこう思ったのも無理はなかった。

─小説とかならこう書くんだろうが俺は俺だし、しかもこんな感じで進んでいってしまったからもう後には引けないんだ…反省はしている後悔はしていない。だがルカ君これだけは言わしてくれ。

トイレの下りはダメだったかい?








Side 一族復興を目指す貴族
C闘場第3組
筆記試験の次の体力試験で、僕はとてつもなく悪い組に入ってしまったようだ。カルマ=バンニールに唯一認められた男として女王騎士学校でも有名なディファイ=R=ボルトと戦う事になってしまったのだから…
「ルカ…お前の組にあの“仮面”がいるとはな…」
そうイージスは僕に言ってくる。“仮面”とはディファイさんの二つ名である。あまりに実力を隠す姿はまるで正体を隠す“仮面”のように見えるからだ。
「そうだね…でも例え誰にも負ける訳にはいかないよ、例えあのカルマを倒したことのあるディファイさんが相手だとしてもね…」
“仮面”
彼にその名がついたカルマとの模擬戦はあまりに有名だ。
カルマの上段突きを何かに躓いたように避けてそのままカルマの心臓部分に目がけて剣を突き刺した、カルマは避けようとしたのだが足を踏まれて回避ができなくなってしまい負けた。あの剣が軽いプラスチック制のでなければカルマでも危なかっただろう…カルマも避けられるとも反撃されるとも思わなかっただろう、あれは凄い。タイミング読ませてからわざと外すなんて芸当は普通にやってもなかなかできるものではない、それをあのカルマ相手にやるなんて…
しかし審判である先生はディファイさんの反則負けにした、騎士になろうという者が姑息な手を使ったという理由で…でもその勝負を見ていた生徒はカルマの負けだと思っている。
カルマ自身もそう思っているらしく
「兄貴のあんな悔しそうな顔は見た事がない…」
と弟のジェダが言っていたから間違いはないだろう。
そしてあの時の反則負けを言われた時も先生に何も言わずに悲壮な顔をしてうなづき謝罪していた。
「まさかこんな事になるなんて…私が悪いです。」
と言っていた。あの時の言葉の意味はたぶん「(少し本気を出したら)まさかこんな事になるなんて(拍子抜けです)…(買い被っていた)私が悪いです。」という事なのだろう。

バトル形式だという事がわかりディファイさんは不気味に笑っていた。
「あれって顔引き攣ってるだけじゃねぇの?」
とエルト君が言っていた事に僕とイージスは苦笑いしてしまった。確かにマナ量にしても運動能力にしてもエルト君にディファイさんは敵わないだろう。しかし彼の凄さはそんな処には存在しない。
彼の凄さは洗練された剣術やその智略にあるのだ。

「う~ん?俺にはよく分からないな…」
「お前には分かるまいな…」

とイージスが呆れたように言っていた。

「っるせぇ!」

とエルト君が口を膨らませながら怒っていたけど、実力を知らなかったらそんな評価になるのは仕方ないとは思う。見た目にはそこまで強いと思えない人なのは確かだから。
ある程度覚悟を決めなければいけないだろう。この人に勝つには相当苦労するはずだから。

「ディファイさん、僕は例えアナタにでも負ける訳にはいかないんです。」

と自分を奮い立たせる為にもディファイさんに話しかけたのだけど…

「私には関係ない話ですね…」

本当に興味のなさそうな声で吐き捨て、僕の顔を見据えていた。
それに少し苛立ちを感じた。まるで僕なんか目じゃないと言われたみたいで腹がたったんだ。そして何か言いたそうに彼はこちらを向いたので僕はこう言った。

「その言葉、後悔させますよ。」

僕も僕なりに技術を磨いた。体力もつけたし勉強にも励んできた、学校の成績ではディファイさんには勝っている。
そして何より僕はグラム家復興の為にもシェリーの為にも負ける訳にはいかないんだ!



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