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米でのトヨタ訴訟、原告弁護団だけが潤う可能性も

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 突然の加速問題でトヨタ自動車を訴えている原告は、「カムリ」「カローラ」その他車種の中古価格の下落分を補償するよう望んでいる。しかし、これまでの類似の製造物責任訴訟は、原告の満足な結果に終わっていない。

トヨタのカローラとカムリ AP

トヨタのカローラとカムリ(2010年型)

 和解金が慈善事業に寄付されて終わったケースもある。別のケースでは、価格の下がった車種のオーナーが限られた金額の制約付きクーポンを受け取った。

 法律専門家は、製造物責任訴訟では原告である消費者よりも弁護団に有利な結果になることが多いと語る。フォードのエクスプローラーのファイアストン製タイヤが破裂した事故に絡んでフォードに対して行われた集団訴訟は、2008年に和解が成立した。ただし、エクスプローラーの一部オーナーに同車種の新モデル購入に充てられる500ドル(約4万5000円)のクーポンと他車種に使える300ドルのクーポンが提供されただけだ。

 3月時点で、クーポンを受け取る資格のある1647人のうち受け取ったのは148人のみ。これに対し、原告の弁護団は約1900万ドルを回収している。

 トヨタに対しては、同社が世界で800万台以上のリコールに踏み切ってから車の価値が下がったとするオーナー数百人が約75件の集団訴訟を起こしている。同社は人身事故に関する訴訟も抱えている。

 トヨタに対する初の審問は先週カリフォルニア州サンタアナの連邦地裁で行われた。同社広報担当者は、結果を予想するのは時期尚早だと述べた。

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