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とうとう…口蹄疫「スーパー種牛」にも感染か
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記者会見でワクチン接種開始を発表し、うつむいて唇をかむ宮崎県の東国原知事
Photo By 共同 |
宮崎牛ブランドを維持するために不可欠として宮崎県が緊急避難させていた「スーパー種牛」6頭のうち1頭が口蹄疫に感染した疑いがあることが21日夜、分かった。県はこの1頭を殺処分し、ほかの5頭は特別措置として経過観察する方針。6頭が避難していた同県西都市ではすでに感染疑いのある牛1頭が農場で見つかっている。宮崎牛ブランドは大きな危機を迎えた。
東国原知事はこの日昼、ツイッターで「とうとう西都市にも擬似患畜が拡大した。西都市は、先日、エースクラスの種牛を移設した所」と報告。すでに約7万3000頭の家畜の殺処分、埋却は完了したものの「いかんせん、感染のスピードに殺処分と埋設が間に合わない」と焦燥感をあらわにした。
その心配通り深夜になって、スーパー種牛6頭のうち1頭が、遺伝子検査で感染疑いと確認されたことが判明。県は、この1頭を殺処分し、ほかの5頭は農林水産省と協議の上、特別措置として経過観察する方針。口蹄疫は感染力が強く、一緒に飼育されていた5頭も発症する可能性がある。
スーパー種牛6頭は「勝平正(かつひらまさ)」「忠富士(ただふじ)」「秀菊安(ひできくやす)」「福之国(ふくのくに)」「美穂国(みほのくに)」「安重守(やすしげもり)」。感染の疑いのある1頭がいずれかは不明。
6頭は県家畜改良事業団(高鍋町)が管理していたが、口蹄疫の感染が広がる中、今月13日に西都市の仮設牛舎に避難していた。一般農家の家畜は感染していなくても移動が禁じられており、東国原氏が赤松広隆農相に直談判して講じられた特例措置だった。
14日には同事業団で感染牛が見つかり、種牛49頭と伝説の種牛「安平(やすひら)」の殺処分が決まっている。
西都市の口蹄疫対策本部などによると、20日午前に同市内の農家から、感染の疑いがあると通報があった。この農場で飼育する牛約200頭は殺処分する方針。スーパー種牛6頭の避難先は、この農家から約10キロ離れている。山奥にある仮設牛舎で6頭は飼育されており、近くに他の農家はない。
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