茨城県利根町布川(ふかわ)で67年に男性(当時62歳)が殺害された布川事件の再審公判に向け、桜井昌司さん(63)と杉山卓男さん(63)の弁護団は21日、検察側が開示した目撃者の女性に関する捜査報告書を証拠として申し立てた。
弁護側によると、捜査報告書は遺体が発見された翌日の67年8月31日付で、この女性の証言に関する一連の捜査書類の中で最も早いもの。事件のあった時間帯に、被害者宅前で桜井さんや杉山さんと違う特徴の人物を見たと述べているという。
再審請求審では女性の供述調書(67年10月)が初めて開示され、再審開始の決め手の一つになった。弁護側は「女性が事件発生直後から一貫して2人とは違う人物を見たと話していたことを裏付けられる」と説明している。【原田啓之】
毎日新聞 2010年5月21日 22時04分(最終更新 5月21日 23時37分)