高松市内の牛丼店から現金を奪ったとして強盗と銃刀法違反の罪に問われた徳島県藍住町、元香川大教育学部、阿部裕太被告(22)の初公判が28日、高松地裁(西山志帆裁判官)であった。阿部被告は起訴内容を認めた。
検察側は冒頭陳述で、犯行に至った経緯について「まとまった金があれば、生活費や遊興費のためのアルバイト時間を減らし、サークルや勉強に時間を割くことができる」と考えたと指摘。また、価値観の相違で交際相手と、課外授業の援助額を巡って父と、関係が悪化し、経済面でも悩んでおり「何か大きなことをすれば、自分の悩みを誰かが分かってくれるかもしれないと考えた」などとした。次回公判は6月14日の予定。
起訴状によると、阿部被告は3月8日午前5時40分ごろ、高松市木太町の牛丼店に押し入り、男性店員に包丁(刃渡り約16センチ)を突きつけ脅し、レジから現金17万5000円を奪って逃げたとしている。【中村好見】
毎日新聞 2010年4月29日 地方版