愛知県岡崎市の市ぬかた商工会(加藤繁喜会長)の男性経営指導員(56)が10年以上にわたって会員の積立金計約8100万円を着服していたことが分かった。商工会は4月28日付で指導員を懲戒解職処分にした。
同商工会によると、指導員は勤続20年以上のベテランで、商工会の六つの口座の管理を任されていた。着服は今年3月の内部調査で発覚した。指導員は98年ごろから現金の引き出しや補てんを繰り返し、口座は約2500万円が不足していたという。指導員は「ギャンブルや生活費、教育費に充てた」と説明。不動産を売却して約2500万円を全額弁済したため、商工会は刑事告訴しない方針。同商工会の鈴木義雄事務局長は「会員の皆様にご迷惑をかけ申し訳ない」と話した。【佐野裕】
毎日新聞 2010年5月8日 23時54分