米下院公聴会、トヨタの電子制御システム調査を批判

2010年 05月 21日 09:01 JST
 

 [ワシントン 20日 ロイター] トヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レポート)(TM.N: 株価, 企業情報, レポート)の大規模リコール(回収・無償修理)をめぐり20日に開かれた米下院エネルギー・商業委員会の公聴会では、意図しない急加速と電子制御システムの問題との関連性を調べるトヨタの調査に対し議員から厳しい批判が出た。

 公聴会では、電子制御スロットルシステムに問題はないとするトヨタの主張に質疑が集中し、ワクスマン委員長をはじめとする議員は、トヨタとそのコンサルタント会社エクスポーネント(EXPO.O: 株価, 企業情報, レポート)を強く批判。エクスポーネントはトヨタの主張を支持する十分な書類を調査委員会に提出していないとし、提出された書類は根本的な疑問に完全に答えていないとの見方を示した。

 ワクスマン委員長は「トヨタは電子制御システムの広範な試験を実施したと繰り返し主張しているが、根拠は見当たらない」と述べた。

 米国トヨタ自動車販売のジム・レンツ社長は、電子制御スロットルについてエクスポーネントが1万1000時間以上に及ぶ試験と分析を行ったほか、別の試験でも問題は見つからなかったと強調。「(エクスポーネントは)意図しない急加速の原因となり得るすべての可能性をテストしている」とし、電子制御システムが原因であることを示す証拠は見つかっていないと述べた。

 また、リコール問題を受けてトヨタが設置した品質管理委員会が独自の分析とエクスポーネントによる調査の「厳格な評価」を実施していると証言した。 

 公聴会では米道路交通安全局(NHTSA)のストリックランド局長も証言し、リコールに対するトヨタの対応は機能しているようだと指摘。当局の主導で行っている調査は米航空宇宙局(NASA)の専門家や司法省などの協力により前進していると述べた。

 
 
 
 
 
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