[PR]
ニュース:経済・IT RSS feed
トヨタ、電気自動車を米で量産へ ベンチャーと提携
トヨタ自動車は21日、米カリフォルニア州に本社を置く電気自動車(EV)ベンチャーの「テスラ・モーターズ」とEVの開発で業務提携することに基本合意したと発表した。トヨタはテスラに総額5000万ドル(45億円)を出資し、テスラ株を取得する。トヨタは2012年にEVを米国市場に投入する計画を明らかにしており、高級EVを販売するテスラとの提携により計画推進に弾みがつきそうだ。
テスラは今年4月に閉鎖した米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)との合弁工場「NUMMI(ヌーミー)」(同州フリーモント)の一部を購入し、2012年をめどにEVの生産を始める計画だ。両社は今後、専門チームを立ち上げ、具体的な提携内容などの検討を始める。
現地時間20日午後、同州のテスラ本社で行われた記者会見で、トヨタの豊田章男社長は「提携を通じ、無限の可能性を持つテスラから、意思決定のスピードなどを学びたい」と述べた。テスラのイーロン・マスク会長兼CEO(最高経営責任者)は「トヨタは世界のリーダー格で尊敬している」と語った。テスラは州内で約1000人を雇用する計画を明らかにし、会見に同席した同州のシュワルツェネッガー知事は、ヌーミーの元従業員の再雇用につながると評価した。
トヨタは、ヌーミーの閉鎖を決める際、地元から激しい反発を招き、同州内での事業再開を模索してていた。一方、テスラはEVの生産拠点を探しており、両社の思惑が一致した。
テスラは03年7月に設立。08年3月からEV「ロードスター」を9万8000ドル(当時の日本円換算で約1000万円)で生産・販売している。