2010年 5月 21日(金)

しつこく勧誘“カラス族”事務所を家宅捜索


繁華街で女性に声をかけ、キャバクラなどで働くようしつこく勧誘する通称「カラス族」に捜査のメスが入りました。県警は、きょう、迷惑防止条例違反の疑いで少年を含む2人を逮捕。関係箇所などの家宅捜索をしました。『カラス族』とは繁華街を歩いている女性にキャバクラなどで働くよう勧誘する黒ずくめの服装のスカウトの男たちの通称です。彼らは、声をかけた女性が店で働くことになると、女性の勤務時間などに応じてリベートのお金がもらえる仕組みになっています。カラス族の男性によると「スカウト専属」でやっている人もいるほか「1人入れたらレギュラーの場合は3万とかもらえる」ということです。広島市中区の本通り商店街では、およそ2年前からカラス族が目立つようになり、苦情が寄せられていました。声をかけられた女性は「急いでるときだったら、うとおしい」などと迷惑顔。中には、しつこいスカウトから逃れるため、店に逃げ込むこともあるということです。こうした中、県警は、きょう、県迷惑防止条例違反の疑いで、広島市中区の住本良容疑者と19歳の少年の2人を逮捕しました。また、県警は広島市中区流川町にある人材派遣会社「TLS」など数ヵ所を家宅捜索しました。県警によりますと、住本容疑者らは今年3月と4月の夕方、広島市中区堀川町や本通の路上で20歳から23歳の女性3人に対し「キャバクラのスカウトなんじゃけど働いてみない」などと声をかけた県の迷惑防止条例違反の疑いが持たれています。県内で『カラス族』が検挙されるのは初めて。警察はスカウト行為が組織的に行なわれていたとみて、慎重に捜査を進める方針です。

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