クラスター弾また投下 沖縄近海で訓練か

4機の装着を確認

2010年5月18日 09時48分この記事をつぶやくこのエントリーを含むはてなブックマークLivedoorクリップに投稿deliciousに投稿Yahoo!ブックマークに登録

 【嘉手納】17日午前10時9分ごろ、米空軍嘉手納基地から、殺傷能力が高い非人道的兵器として国際的に全面禁止の動きが進むクラスター(集束)弾を装着したとみられる米海軍のFA18ホーネット戦闘攻撃機4機が飛び立った。目撃者によると、FA18はそれぞれの機体に集束弾を1発ずつ装着して離陸。午前11時45分ごろ同基地に帰還した際は4機とも装着しておらず、鳥島射爆撃場など沖縄近海で投下した可能性がある。

 4機が装着した弾頭には実弾の目印となる黄帯が確認された。嘉手納基地では、12日にも集束弾を装着したとみられる1機が確認されており、拡大する訓練に、地元の不安と反発は高まっている。

 一方、沖縄防衛局は17日、沖縄タイムスの取材に、4月から始めた嘉手納基地の目視調査で12日に爆弾を抱え離陸したFA18が帰還の際装着していなかったことを確認したと説明。離着陸する機体を一機ごとに撮影した写真を収集しているが、集束弾かどうかについては答えなかった。

 FA18はカリフォルニア州ラムアー海軍航空基地の第94戦闘攻撃中隊所属で、今年2月UDP(部隊配備計画)で岩国基地(山口県)に配備された。

 今月11日から嘉手納を拠点に訓練しており、嘉手納町議会は18日の臨時会で訓練中止などを求める抗議決議案を可決する予定だ。

 集束弾は使用、製造、保有を禁止する条約(オスロ条約)が8月、発効するが、米国は署名していない。日本政府は署名、批准手続きを終えているが、米軍の国内での使用について「不必要な制約を課すことは安全保障上、適切でない」と使用禁止を求める姿勢は示していない。

 県の又吉進知事公室長は17日、「沖縄に限らず、米軍は使用をやめるべきだ。条約の趣旨は尊重するべきで、県も非人道性を感じている」と述べた。

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