無駄枝少なく芽かきの手間がかからない、密植栽培向き、早期多収 |
1.トンネルまたは露地栽培で、密植早期多収をねらうのに好適です。また冷涼地の8~10月収穫、秋どり果を貯蔵して年内出荷にも適します。
2.側枝の発生の少ない省力品種です。親づる1本仕立てがよいです。
3.近成性で早生、露地栽培では開花後約40日で収穫できます。
4.黒皮にチラシ斑が入ります。やや小型で偏円形、食味はよく、品質にすぐれます。
果菜のなかでは冷涼な気候を好みます。
東北・北海道などではパイプハウス、トンネル早熟をはじめ、露地栽培に至るまで幅広く好適します。関東以西ではトンネル早熟栽培が最も適しています。
土質の適応性が広く、耐肥性・耐早性もあり、またカボチャのなかではつるぼけしにくいので、やや肥沃地での栽培ができます。
発芽までは25~28℃で管理し、3~4日で発芽し始めたら、徒長させないよう十分換気をして温度を下げます。
一般には子葉が7分展開したころに、12×12㎝のポリ鉢に移植します。移植床(鉢)は、播種と同時に準備し、十分に灌水をして適温・適湿にしておきます。夜間最低温度は本葉1~1.5枚展開時まで10~15℃、本葉2枚以後は7~8℃で管理します。また、灌水を控えてかための苗にします。
十分に苗に光線を当てるため、葉が重ならないよう株間を広げる必要があります。定植の数日前からは、灌水を行い、新根が旺盛に発生し始めたころを見計らって定植を行います。
施肥量は土質、前作などにより一概に決められませんが、早熟栽培では10a当たり成分量で窒素18~20㎏、リン酸20~22㎏、カリ15~17㎏を標準とします。緩効性・速効性肥料を組み合わせて、早期から草勢をよくして葉面積(8~13節の葉径を20㎝)を確保し、1番果の大玉化をはかります。
側枝の発生が少ないので、原則として主枝1本仕立てとするのが最も能率がよいです。親づる摘芯の子づる仕立は収穫期が遅れることがあります。
栽植距離は畝幅2~2.5m×株間50㎝の片側一方整枝と、畝幅4~4.5m×株間50㎝で2条千鳥植えとし、交互につるをのばす方法があります。10a当たり栽植株数は800~1,000本となります。
側枝は親づるの下節位に多少出る3~4本を早めに芽かきしてやれば、ほとんど放任ですみます。
うどんこ病、疫病、アブラムシ、オンシツコナジラミ、ウイルス病などが発生するので予防に努めます。
開花後約40日を目標にして、十分完熟(果梗部全体にひびが入りコルク化)したものを収穫します。収穫後、数日風乾して出荷します。