北朝鮮の人権問題を多角的に検討するアジア人権人道学会が開かれ、脱北者支援にあたっているNGOなどが、「脱北者支援で韓国との新たな連携を」などと報告を行いました。
「瀋陽の日本総領事館内に4人の脱北者がいて、彼らは日本に渡航することを望んでいるが、1年半もの長い間、領事館の中に閉じ込められたまま、暮らしています」(北朝鮮難民救援基金 野口孝行さん)
2003年、中国で脱北者支援の最中に逮捕され、「密出入国者移送罪」で服役した北朝鮮難民救援基金の野口孝行さん。日本が脱北者の受け入れで韓国に協力できれば、日韓併合100年を迎える今年、今まで以上に日韓で拉致問題解決にも役立つ情報面での協力が進むのではないかと訴えました。
また、北朝鮮難民救援基金の加藤博代表も、アジアだけでなく、ロシアで過酷な森林伐採作業に従事する北朝鮮の労働者の「脱北」の実態も紹介しました。
「選挙のために誰かが訪朝して、数人の人(拉致被害者)を連れて帰って、これで終わりなんだと幕引きになるということは、一番、政府にしてもらいたくないことなんです」(横田滋さん)
一方、拉致被害者の家族会は茨城県水戸市内で講演し、日本政府が北朝鮮側にもっと真剣に日朝交渉の再開を迫るべきだと述べ、一刻も早い被害者救出を訴えました。(16日17:12)