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【話の肖像画】歴史がはぐくむ宮さま教育(中)学習院長・波多野敬雄
このニュースのトピックス:話の肖像画
■責任もって いい児童に
−−学習院初等科の父母の間には、伝統的に「学校を信頼してまかせる」という雰囲気があるようですね
波多野 よいことだと思っています。もっとも今は少子化で、親御さんは子供の教育に昔にも増して強い関心をもっていますから、学習院でもご両親との関係が大変重要になってきていることは確かですね。私どもとしては、「責任をもって学習院らしい、いい児童に育てます」というつもりでやっているのですが、お子さんの毎日の学校生活についてご意見を寄せられるケースは増えています。
そこは時代が変わってきたというのか。ですから学習院とは、初等科とは「こういう学校なのです」ということを、なおさらしっかりとご父母に理解していただく必要があるし、この点は愛子さまについても例外ではないということです。そういう意味では学習院の教育を東宮(の考え)に意識して合わせないでも、われわれがやっている教育が愛子さまのためになっている、と思っているのです。
愛子さまが初等科で自然に授業を受けたり、友達と遊んだりすることが、少なくとも今のお年ごろには一番いい。愛子さまご自身が「特別扱いされている」と思われないようにすることがもっとも大切なのです。
−−その辺りの東宮側との意思疎通は?
波多野 初等科長、教頭と主管(担任)が東宮側のしかるべき人と連絡を取り合っています。東宮職には学習院と関係が深い方がいらっしゃいますから、きちんとした連絡・対応をされていると思います。
子供にとって仲よしは自然にできるものですが、今の皇太子さまがご在学中、東宮ではクラスメート全部となるべく公平に付き合うよう配慮したと聞いています。それによって人を見る目と付き合い方が養われていくわけですからね。(盆子原和哉)