ろうそくデモ2年：恐怖を拡散させたメディア（下）

　京郷新聞のK記者は、狂牛病騒動が起こった当時、農林水産食品部の担当だった。「米国には毎年、狂牛病に感染した牛が4頭から7頭ほど発見されているが、もしこれを飼料に使った場合、年間で20万頭以上の牛が感染する可能性がある」と報じるなど、「狂牛病の恐怖」を拡散するのに一役買った。

　これらの記事で「韓国記者賞」を受賞したK記者は狂牛病騒動以降、家族と共に米国に滞在し、1年間の研修を受けたという。

　K記者は本紙の取材に対し、「（米国産牛肉が危険という）自分の考えはまったく変わっていない。米国に滞在していた1年間、（自分も家族も）牛肉はまったく口にしなかった」と主張した。

−狂牛病は危険といわれているが、なぜ発生しないのか。

　「人間狂牛病の症状は認知症とほぼ同じであるため、狂牛病で死んでも原因不明とされるか、あるいは潜伏期間にあることも考えられる」

−米国研修に行ってきたそうだが。

　「養牛が盛んなアイオワ州に滞在していた。子どもたちが通っていた学校では、米国の子どもたちも、給食で牛肉のおかずが出る日は弁当を持参する子が多かった。米国でも、分かっている人は（米国産牛肉を）食べない」

−米国で牛肉をまったく食べなかったということか。

　「まったく食べなかった。牛肉はもちろん、ハンバーガー、ピザ、ジャーキーなどは一切口にしなかった。米国の牛肉は非常に危険だ」

−牛の一部を原料に製造されるラーメンのスープ、薬のカプセル、化粧品も使わなかったのか。

　「化粧品については分からないが、ラーメンのスープはわたしが確認したところ、韓国の食品流通業者が販売する辛ラーメンには、韓国産の牛肉が使われている」

成好哲（ソン・ホチョル）記者

【ニュース特集】米国産牛肉輸入問題