最新ニュースはNHKニューストップへ
※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

口てい疫の消毒薬 一部品薄に

5月20日 18時18分

家畜の伝染病「口てい疫」の感染防止に使われる消毒薬は一部が品薄の状態となり、各製薬会社は、緊急の増産や輸入などの対応に追われています。

口てい疫の感染拡大を防ぐため、農林水産省は、家畜農家に畜舎の周辺や車両などの消毒を徹底するよう呼びかけ、製薬会社や販売会社には消毒薬の在庫を維持するよう求めています。しかし、製薬会社各社によりますと、農林水産省が例示している消毒薬を中心に一部の薬品に注文が集中し、品薄になっているということです。このうち、東京に本社がある製造販売会社では、先月20日に宮崎県内での感染の疑いが報じられて以降、九州を中心に全国の農家や自治体などから塩素系の消毒薬の注文が殺到し、この1か月で通常の5年分に当たる量を出荷したということです。さいたま市にある倉庫では20日午後、工場から180箱の消毒薬が到着しましたが、直ちに仕分け作業が行われ、夕方までにはすべて各地に出荷されていました。製造販売会社の横山猛動薬飼料部長は「ふだんは3〜4か月分の在庫があるが、今は出来たものから次々に出荷している状況だ。口てい疫の拡大を防ぐため生産と出荷に全力で取り組んでいきたい」と話しています。このほか、製薬会社の中には休日も問い合わせに対応したり、緊急に海外から消毒薬を輸入したりしているところもあるということです。