鬼門・サッポロで連夜の貧打だ。巨人が今季初めて2試合続けて1点しか取れず連敗。「大湿りですよ。ボクだって、おしめはしないよ」。伊原ヘッドのジョークもイマイチさえない。昨年、日本一を決めた舞台とはいえ、札幌ドームでの交流戦は2008年から引き分けをはさんで6連敗。セ首位の面目も丸つぶれだ。
「まあ、打てないね、ハハハ」。ルーキーにまでやられたら、原監督も笑うしかない。前日に続く1得点では勝てないのも当たり前。東京ドームとは勝手が違うのか。看板の重量打線が急におとなしくなった。
小笠原、ラミレス、阿部と並ぶ、自慢のクリーンアップトリオがなんと「11タコ」。札幌2連戦を合わせても23打数2安打では、篠塚打撃コーチも「今はこういう時期なんでしょう」と我慢を強調するだけだった。
野手だけではない。投手も投手だ。坂本の11号ソロで先制した直後に、ゴンザレスが3失点。今季調子の上がらない昨季15勝右腕は試合の流れを簡単に渡してしまった。もっとも、明るい材料もある。左ひじ関節挫傷で抹消されていた亀井が19日に1軍復帰することが決定。左太もも筋膜炎の松本もイースタン・リーグで実戦復帰した。昨季の日本一に大きく貢献した2人が打線の湿りを吸い取る“おしめ”になってくれることを願うしかない。 (井上学)
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