「ミステリと酒の四方山話」と謳いながら、VOWネタばかりになってしまったので、いっそのことと、VOWネタ専用にさせていただきます。ミステリ論、時評などは、「机上の彷徨」のページを覗いてみて下さい。
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裏々先生がいきなり走り出したので、おれはあわてて後を追った。
「先生、そんなに急がなくたって間に合いますよ」
「バカヤロ、お前がもたもたしてるから、あんな奴につかまるところだったじゃねえか。15分早めに切り上げた意味が全然ねえだろ」
先生は頬を紅潮させて怒鳴った。
「あんな奴って、今のが藤岡って人ですか」
「ああ!」
先生はそれだけ言って、タクシーに乗り込んだ。
「おい! あいつ追ってきてないだろな」
「多分。でも紳士的だったじゃないですか」
「ナニ言ってるんだ。空手を喰らわすから覚悟しろの、空手五段の仲間を連れて行くから逃がさないとか、脅しのメールしてきたんだぞ。キチガイだ、あいつは」それから、運転手に向かって。「おい、早く出せ」
坊主頭の小太りの運転手は、助手席の背もたれに左腕を乗せ、振り向くとニヤリと笑った。
「北海道あたりまで、いってよろしいか」
「あ」おれは行き先を告げていなかったことに思い当たった。「岸和田、岸和田の駅でいいですよね」
おれが尋ねると、先生は声を裏返して怒鳴った。
「バカ、あいつがおっかけてきたら、どーすんだ」
「でも、特急に乗れば20分くらいで、なんばに出られますよ」
だから、こんなに慌てているのは、電車の時刻のせいではなく、さっきの、あの藤岡という男のせいなんだろう。
「電車待ってる間に追いつかれたらどーすんだ。お前が相手するのか」
「そやったら、春木までいったらよろし、特急は通過やさかい、やり過ごせまっしゃろ」
「そんな、訳の分からんところへいかなくていい。なんばだ、なんばまでやってくれ」
「へえ」と答えて運転手は車をスタートさせたが、走り出してすぐに訊いてきた。「新大阪から、新幹線に乗りまんのやね」
「ああ」
「せやったら、なんも難波で降りんでも、新御堂通って新大阪まで乗ったらよろしやん」
「いいんだよ。なんばで、おれはなんばは土地勘があるんだから」
それから先生は何度も後ろを確認した。
4時の新幹線なのだから、なにもこんなにバタバタしなくてもいいのだ。いや、そもそも、その電車だと、確実に東京のイベントには遅刻することになるのだが、まあ、おれが仕切っている仕事でもなし知ったことではない。
参照:唐沢俊一検証blog
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もう秋なのかなあ
三兄弟、そろって午睡中。
わたしの気配を察知して、顔を上げるも、すぐにまたウニャ~。
おお、こんなところにもわたしの味方が。
全商品がHOTになっているだろうと想像されますが、贅沢はいっておられません。
幼稚園? 保育園?
なんかポンキッキーズを思わせますが、ラブホテルであります。
こんな意匠なら、若い娘も「かっわい~」とかいって、安心して同伴してくれるでしょう。← 甘い。
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てなわけで、寸暇を惜しんでのSH
ここ岸和田でも「糞害」は深刻な問題のようでありますな。まあ、だんじりの最中に路上で糞などしていたら、轢死は必定でしょうが。
「一生懸命準備中」なんてのに比べて、あっさりしながら実感として伝わって参ります。「自動扉」はなんとかならんのか。「自分で動かす扉です」。
犬鳴豚。
いるのですなあ。ワンワンと鳴くのかしら。
野菜類が異様に高いような。
「幻の水ナス」は時価?
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というわけでDAICON7に参加するため、岸和田にいって参りました。アゴアシ自腹、ノーギャラです。
わたしの出演する企画は、24日の10:00~ですが、企画主催者のマイミク、ノリピーさんと打ち合わせがあるので、前日岸和田入り。
23日13:00~唐沢俊一が出席する企画があるので、終わった後、少し時間を下さいとメールしておいたんですが、ま、14:15(14:30までの企画)に車を呼んでそそくさとお帰りになりました。
「唐沢さん、藤岡です」
「あ、どーもどーもどーも」
「少し、お話する時間はありませんか?」
「いや、タクシー待たせてあるんで」
振り向きもせずに去る。分かり易い人だな。
ノリピーさんと打ち合わせ、本番では話せないようなこと色々。
夕刻、梅田のジュンク堂にマイミク、伯方雪日さんをお尋ねした。なんか、一番忙しい時間帯に伺ってしまったみたいで、お忙しい所ごめんなさい。
朝から何も食べていないので、一杯やりながら、何か食うかと新地に赴けば…。
土地鑑はあるつもりだったのに、考えりゃ20年前のこと、知ってる店は全部なくなっていた、なんとか豆腐と豚肉料理の店に入り(伯方さん、どこか分かりますよね)、ほどほどに呑んでホテルに戻る。
さて、翌日は朝もはよから岸和田入り。DAICON一色といいたいが、だんじり一色。
因みにこれがだんじり。
だんじり激突に備えて、家屋補強中。
電柱も補強。
んでもって、ここが会場の「浪切りホール」です。
こんな具合ですね。
「浪切りホール」にもだんじりが。
「SFにおける肉体言語の真実」。司会のノリピーさんと今野敏さんのおかげで、無事に進行いたしました。あたしゃ、下らん話ばかりしていたような。
帰りの新幹線、熱海が大雨で1時間以上遅れ。
疲れたなあ。明日は会社か…。
(会場で何人かの人から、予告のメールなんか出さないで、急襲すればよかったのにと言われましたが、被害者をクレーマー呼ばわりするような人間ですから、ストーカー呼ばわりされたくなかったんで)
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なんとか調整出来ました。
ギリギリまでスケジュール調整していたDAICON7ですが、出席の目処がつきました。実は未だ不安なんだけど、ホテルも予約しちまったし、こうなったら行くっきゃない。プロデュースしてくれた大野典宏さんも持病の神経性腸炎を押しての出席だし、もう一人のパネラーは今野敏さんだから、絶対に不義理は出来ません。朝一のコマなんで、当然前日入りです。
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というわけで、炎天下大笑歩
家族はそろって軽井沢の別荘(女房の実家の別荘)にいっておる。
その他にも、今年の夏は、釣の合宿のキャンプの沖縄旅行のバレーの発表会のと遊び捲くっており、ただおれだけが、黙々と働いておったわけだが。
さて、せっかくの休日だ、さっそくSHと参ろうか。
パスモのおかげで気楽に電車にも乗れるし。
山手線某駅で降り、駅前を散策していたら小体な食堂が。ビールでも呑むべいと入店。
時分時も過ぎ(もともと休んでいるとこも多いしね)、店に客はいない。痩せた親父はTVで五輪柔道観戦中。
ビールを頼み品書きを見るや、これがかなりの充実メニュー。定食、丼、蕎麦饂飩の他に、100円から50円刻みで単品メニューがある。
「ハムかつ」を注文。
こんな按配。ビール550円、ハムかつ250円。ユタカ食堂謹製。
いい気分になったので歩く。
大樹が黒々と影を落としているのかと思いきや。
こういう色に塗ってあるのね。意図は不明。
虎かと思った。「虎刈り」という言葉は最早死語なのかしら。
ユタカ食堂で見ていた柔道の続きが気になってきた。
おお、こんなところに蕎麦屋が。
盛と冷酒を注文。グッドタイミングで柔道中継中。
いい気分でいるところになんとも怪しい男が入店してきた。
小柄な痩せた男で、ポロシャツに半ズボンという軽装。そして、ひやしタヌキ蕎麦を注文したのだが、それを「ダブルサイズ」にしてくれというのだ。注文をとりにきた店員は一瞬迷ったが、厨房に「冷やしタヌキ、蕎麦の大盛り!」と注文を伝えた。
ダブルとは聞き慣れないし、この店もメニューにしてはいない。男は大人しくTVを見ていたが、気になったのは言葉の端々に妙な訛りがあるのだ。語尾が変に上ずると言うか(昔の山の手の言葉がそうだが、それとも違う)。
大盛りのタヌキが上がってきたが、案の定「これはダブルサイズじゃないでしょう」とNGを出した。ダブルサイズの発音が妙に本格的。
洗面器のような器に盛られたタヌキが再登場し、それでOKとなったようだが、おれはハッと気がついた。この男明らかに外国人である。学校でならった流暢な日本語。なんら齟齬をきたしたわけではないが、ダブルサイズのタヌキでおかしな按配となったのだ。
この男の正体が知りたいがために酒をさらにお代わりしねばったのだが、男は驚くべき健啖振りを発揮してタヌキを平らげるとあっさり帰ってしまった。残ったのは泥酔した初老の男。
翌日(今ね)デジカメをチェックしたら、こんな線路の画像があった。酔ってどこを歩いていたのだろうか。
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家族は遊び回っている
別荘だ、沖縄旅行だ、合宿だ、キャンプだ、釣だ、バレーの発表会だ。
親父一人が労働に勤しんでおる。
しかも、小遣いは値上げにならず、毎日の食に事欠く始末。かくなる上は、激安の飯屋を探し出さねばならぬ。
「無料」
なんといい言葉だろう。ここでは「素うどん」を注文しよう。さらにこの暑さを乗り切るスタミナ食として―
「角煮 20円」
素晴らしい!
この夏は角煮うどんライスで勝ち抜くぞ!
……情けねえ。
いやはや、開催国が中国なのとギリシャなのとでは、方針は変わるだろうとか言われてるけどさ。
柔道男子66キロ級の内柴正人が、決勝でフランスのダルベレを下し、金メダルを獲得した。内柴は、アテネ五輪に続く2連覇を達成。また今大会、日本人金メダル第1号になった。
で、こんな、難しい状況で銅メダル。
パク・チョン・ミン選手も凄いと思う。
しかし、柔道はもはやかつての武道ではなくなってしまったね。
組手に拘ると教育的指導で反則になってしまうんだものなあ。
空手とか剣道じゃあ、考えられないよね。
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なまずは何処にいった
学生時代、わたしはここに住んでいた。
と言っても、飲食店に住んでいたのではない。ここにあった下宿屋の3畳間に住んでいたのだ。卒業後、ここは東京に何軒もないといわれる「鯰料理」の店「なまず家」に変身し、数年前、学生時代の友人が集まって宴会などしたのである。
鯰好きで有名な某皇族も愛顧している店だったはずなんだが。
あれれれれ。
マッコリ家…。
韓国料理の店に変貌している。なぜか鯰はそのままで。
なにがあったのか? 宮様はご存知なのか?
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妙に厚化粧の牛である
夜ともなれば、さらにイルミネーションも点くらしいのだが。後方の看板に注目。
自然療法……
牛の?