大阪府高槻市の淀川堤防斜面で先月29日、宇野津由子(つゆこ)さん(当時36歳)=同府豊能町希望ケ丘1=の遺体が見つかった事件で、府警高槻署捜査本部は、宇野さんと同居していた養父や知人男性ら計3人が事件に関与した疑いが強まったとして、近く死体遺棄の疑いで事情聴取に乗り出す方針を固めた。捜査関係者が明らかにした。宇野さんは絞殺されたとみられ、養父母を受取人とする多額の生命保険がかけられており、捜査本部は関連についても捜査する方針。
宇野さんが行方不明になってから、養父らが府警に相談するまで少なくとも約2週間かかっているうえ、失跡の経緯などについても説明があいまいだった。さらに、保険金の加入など不可解な点もあるため、捜査本部は養父らが何らかの事情を知っているとみて、本格的に事情を聴くことを決めた。
また、養父母の知人である50代女性が08年に変死し、女性には多額の生命保険がかけられていたことが、捜査関係者への取材でわかった。08年10月31日午前8時40分ごろ、養父母宅から南東約500メートルにある店舗兼住宅内の階段近くで倒れているのが見つかった。救急隊員が駆けつけたが、すでに死亡していた。女性には多額の生命保険がかけられていた。この店舗兼住宅は、養父が所有しており、女性はこの店舗スペースで居酒屋を営んでいたという。
毎日新聞 2010年5月13日 2時32分(最終更新 5月13日 2時32分)