大阪府高槻市の淀川堤防斜面で先月29日、宇野津由子(つゆこ)さん(当時36歳)=同府豊能町希望ケ丘1=の遺体が見つかった事件で、府警高槻署捜査本部は宇野さんの周辺者の白い車を押収、検証を始めた。捜査関係者が明らかにした。遺体が遺棄されたとみられる先月28日夕から夜、現場付近で不審な白い車が目撃されており、捜査本部は慎重に関連を調べる。また、宇野さんの遺体を包んでいたポリ袋の中から、別人のものとみられる毛髪が見つかっていたことが分かった。一方、捜査本部は宇野さんの養父母と知人男性の3人について、何らかの事情を知っている可能性が高いとして、近く事情聴取する方針を固めた。
捜査関係者によると、遺棄現場の約10メートル上に道路があり、捜査本部は何者かが遺体を車で運び、斜面に遺棄したとみている。遺体の目撃情報などから、遺棄されたのは先月28日夕から夜9時ごろの可能性が高い。更に、この時間帯、複数の人が堤防沿いの道路に白い車が停車しているのを目撃していた。
捜査本部が調べたところ、宇野さんの周辺者が白い車を所有していた。捜査本部はこの車を既に押収しており、13日午前から死体遺棄の疑いで検証を始めた。一方、捜査本部はポリ袋の中から、宇野さんのものとは色や髪質が異なる毛髪を採取していた。別人の毛髪とみられ、捜査本部は、関与した人物を特定する重要な手がかりになるとみている。
毎日新聞 2010年5月13日 東京夕刊