韓国が哨戒艦沈没は魚雷が原因と報告書、北朝鮮は反発
[ソウル 20日 ロイター] 韓国は20日、3月の哨戒艦沈没は北朝鮮の魚雷が原因である可能性が濃厚とする報告を発表、断固たる措置を講じると表明した。
北朝鮮はこれに対し、韓国が制裁を科せば、戦争を含めた強硬措置をとると反発した。
米国・オーストラリア・英国・スウェーデンの専門家を含めた調査チームがまとめた共同報告書は、朝鮮半島西岸沖で回収した魚雷の破片と、韓国が7年前に入手した北朝鮮の武器とが合致したと指摘。「これ以外に妥当な説明は見当たらない」とした。
米ホワイトハウスは、調査結果への支持を表明した上で、「この攻撃的な行為」は容認できない北朝鮮の行動、との見解を示した。
韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は緊急の国家安全保障会議を招集した。大統領府によると大統領は豪首相に対して「北朝鮮に対し断固とした対応をとる。国際的に協力して北朝鮮に過ちを認めさせ、国際社会の責任ある一員として復帰させなければならない」と述べた。
韓国はこれまで、報復攻撃は考えておらず、北朝鮮への非難を国際社会に訴えていく方針を示している。
このニュースに対し、韓国市場は特に反応していない。SKセキュリティーズのアナリスト、チョイ・ソンラク氏は「韓国がどのような措置をとるか、それに北朝鮮がどう反応するかが鍵だ。攻撃的になれば外国人投資家に影響するだろう。しかしきょうの市場の反応は限られている」と述べた。
韓国の調査報告によると、北朝鮮は沈没地点周辺で活動していた可能性が高い。他の近隣諸国の船舶はそれぞれの領海内にいたとみられている。調査報告は「こうした事実や分析に基づいて、北朝鮮の魚雷によって生じた海底での外部爆発が沈没の原因という明確な結論に至った。証拠を踏まえると、魚雷は北朝鮮が発射した可能性が濃厚だ」と指摘した。 続く...