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塚本晋也と俳優陣が激白「英語版『鉄男』はここが大変だった!」

2010年5月19日 MovieWalker
長い撮影中にはクリスマスパーティも花見もした塚本ファミリー。左から、桃生亜希子、塚本晋也監督、エリック・ボシック

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長い撮影中にはクリスマスパーティも花見もした塚本ファミリー。左から、桃生亜希子、塚本晋也監督、エリック・ボシック

1作目の『鉄男』から実に20年、塚本晋也監督自身による英語版『鉄男 THE BULLET MAN』(5月22日公開)がついに完成! そこで劇場公開に先駆け、塚本監督と出演したエリック・ボシック、桃生亜希子のインタビューを敢行した。

塚本「最初にアメリカのプロデューサーから『鉄男』のアメリカ版を作らないか?って言われたのは『鉄男II BODY HAMMER』(92)の後の93年なので、それから17年ですね。前の2本の『鉄男』は都市を壊してなんぼというパンクのノリだったんですけど、現代は、都市を一回破壊したら、再生不可能という時代だと思う。だから今回の主人公アンソニーは壊すのか? 壊さないのか? で悩み続けるヒーローになりました。前みたいに、ただ壊せばいいという時代ではなくなってきちゃったんですよ」。

主人公アンソニー(=鉄男)役のエリック・ボシックとヒロイン・ゆり子役の桃生亜希子は、そんな塚本ワールドの9ヶ月間におよぶ苛酷な撮影に臨んだ。

エリック「やる前から大変なのは分かっていました。気持ちを作って演技をするのも難しかったけど、『鉄男』という世界中のみんなが知ってる凄い映画に参加できるなんて、こんな光栄なことはなかったです」。

塚本「よほど危険な撮影以外は、エリックはどんな変身シーンも『全部自分でやる』って言ってくれたのは頼もしかったですね。前2作で鉄男を演じた田口(トモロヲ)さんの時は、変身後は違う人が演じてましたから(笑)」。

桃生「今回の作品は女性がキーになっていると思うんです。私はまだ母にはなってないけど、もし自分の子供がいなくなったら、ということをずっと想像しながら演じてました。すごく辛かったけど、それをちゃんと表現できないと伝わらないと思ったので、そこは頑張りましたね」。

全編英語のセリフには、桃生も鉄男の仇役“ヤツ”を演じた監督自身も悩まされたという。

桃生「オーストラリアとアメリカの英語は微妙に違うし」。

塚本「そのことを知らなかったから、桃生さんは最初、オーストラリア人の先生に教えてもらってたんですよ」。

桃生「そしたら『今回の舞台はアメリカだよね』って言われて、また一から覚え直したんです(笑)」。

塚本「逆に僕はアメリカ映画をいっぱい観てたから、ニュアンスは分かると思ってたんだけど、全然分からなくて。ヴェネチア映画祭の後に編集作業と一緒に自分の英語を変えて、セリフもシンプルにしました」。

最後に桃生さんに「愛する人が鉄男になっても愛し続けられますか?」という究極の質問をぶつけてみた。

桃生「どうなんだろう?って思ったんですけど、この間ふと、でも愛するんじゃないかなって思いましたね」。

塚本「最初から好きな人だったら、鉄男になっても愛せるだろうと思うけど、最初から鉄男だったらどうなんでしょうね! そんな話も面白いかも知れない」。

『鉄男』はまだまだこの先も進化し続けるに違いない。【取材・文/イソガイマサト】

鉄男 THE BULLET MAN

「鉄男 THE BULLET MAN」

塚本晋也監督がその名を世界にしらしめた代表作を新たにリメイクしたサイバーアクション。息子を殺された怒りで、身体が金属化していく男の戦いを全編英語のセリ…

(公開日:2010年5月22日(土))

作品詳細はこちら

長い撮影中にはクリスマスパーティも花見もした塚本ファミリー。左から、桃生亜希子、塚本晋也監督、エリック・ボシック
【写真】塚本晋也監督も鉄男の仇“ヤツ”役を怪演
前2作と違い、父親になった塚本監督の表現にも変化が
アメリカ生まれのエリックは写真家、モデル、ダンサーとしても活躍
桃生は塚本監督の作品に初めて触れて「醜い物や闇の中にある美しさや光に気づくことができた」という

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