哨戒艦沈没:魚雷スクリューに通し番号、動かぬ証拠(下)
スクリューの形状や材質も過去に収集された北朝鮮製魚雷と同じだった。専門家によると、韓国の場合、精密鋳造で生産されたスクリューの表面が柔軟なのに対し、北朝鮮のものは韓国製より精密度が劣り、外形だけでも見分けが付くという。旧型の魚雷スクリューは旋盤などで加工されるため、精密鋳造よりも表面が粗い。
北朝鮮がどんな魚雷をどうやって発射し、「天安」を攻撃したのかも関心事だ。調査団はコンピューターを使ったシミュレーションで、250キログラム前後の弾頭を搭載した音響追尾型の重魚雷が「天安」のガスタービン室直下3-6メートルの水中で爆発した可能性が高いとみている。音響追尾魚雷である可能性が高い理由としては、爆発当時、ガスタービンは稼働していなかったが、その上にあるディーゼルエンジンは稼働中だった点が挙げられる。そのエンジン音を追尾して魚雷攻撃が行われた可能性が高いことになる。一部では中国製の「魚-3G」音響追尾魚雷が使用された可能性も指摘されているが、軍消息筋は中国製や旧ソ連製を改良した魚雷が使用された可能性が高いと指摘した。
また、韓国政府消息筋は「魚雷爆発による衝撃波を引き起こすには、船体から一定距離で爆発しなければならない。当時魚雷は『天安』に近接して爆発したため、完全な衝撃波は形成されなかったのではないか」と分析した。
韓国軍当局は、北朝鮮のサンオ級小型潜水艦(325トン級)か潜水艇が西海(黄海)沿岸の潜水艦基地を出発後、公海上を迂回(うかい)し、ペンニョン島西側に侵入し、同島の北西方向に向かって航行していた「天安」から約3キロ離れた地点の水深10メートルから魚雷攻撃を行ったと推定している。これまで知られているユーゴ級潜水艇(85トン)ではなく、190トン級の新型潜水艇が使われた可能性も指摘されている。国防部は20日の調査結果発表に「北朝鮮の潜水艦(潜水艇)の魚雷攻撃を受けた」という表現を含めるという。
ユ・ヨンウォン軍事専門記者
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