福岡市の博多湾で切断遺体で見つかった同市博多区の会社員、諸賀(もろが)礼子さん(32)の腕時計を質入れした同市中央区のアルバイトの男(32)について、福岡地検は19日、テレビ3台を盗んだとして、窃盗罪で起訴した。捜査関係者によると、男に諸賀さんとの接点はなく、福岡県警は死体遺棄事件への関与はなかったとみている。
起訴状によると、男は昨年5月20日~6月9日、当時勤務していた同市東区の会社倉庫から、液晶カラーテレビ3台(計約14万円相当)を盗んだとされる。
県警は4月下旬、市内の質店で諸賀さんの腕時計を見つけた。質入れした男を特定し、テレビを盗んだ疑いで逮捕して事情を聴いていた。関係者によると、男は県警の調べに対し「腕時計は換金した質店とは別の質店の前で拾った。諸賀さんのものとは知らなかった」と供述しているという。【島田信幸】
毎日新聞 2010年5月20日 西部朝刊